応援コメント

第61話 賞に落ちるとなぜ悔しいのか」への応援コメント

  • 突然、部外者が失礼します。

    ホントに部活動みたいで、良い✨

    失礼しましたーすごすご。

    作者からの返信

    ご覧いただきありがとうございます!www

    いいのか?これでいいのか?www
    最後はエロいこと書いとけば、丸く収まるでしょっ!ていう、合意のもと運営されております✨✨


  • 編集済

    なんでこうなったのかはよくわからないけど、
    創作部の面々は揃って夜道を歩いていた。

    遠くから、列車の通り過ぎる残響が聞こえてくる。
    空は、街の灯りに陰ること無く星のきらめきをのぞかせていてくれた。

    夜風が……心地よかった。

    「でさ……なんで辞めるとかいう話になったんだっけ?」
    会計さんが、そもそもの話を振ってきた。
    「………」

    あたしが言い淀んでいると、部長は先に見解を示してきた。
    「賞レースに落っこちたから、なんじゃないの~? 知らんけど」
    それを聞いて、会計さんは呆れたような顔で続ける。
    「えぇ……そんなことで~? あたしなんか、何十回も退部しなきゃなんないじゃん」

    「………」

    それも理由の一つだ。
    でも……

    「挫折はもちろんあるだろうさ。だがな、早合点はよくないぞ。そもそも、前例を見てみろ。最初から成功してるやつなんか、ろくなもんじゃないぞ? 一年程度で何か分かるもんでもないだろう」
    いつの間にか、顧問も部員の列の後ろに混じって歩いていた。
    「わんわん」
    ……部室のわんこまで。

    「あれ、顧問? もう歌い終わったんですか」
    部長が尋ねた。
    確かに、あたしたちが呆れて帰途についたときには、歌っていた「The Stranger」はまだ1番のサビの辺りだったはずだが……。

    「……守衛さんが、鍵閉めたいからまた明日にしてくれって……。まったく、気が利かないおっさんだよなぁ……浪漫がないと云うか。せめて「If I Only Had the Words」だったら、最後まで聞いてやらんこともない、とかなんとか──」

    ブフォっ、と会計さんは吹き出した。
    「なんで!? そこは普通に「Piano Man」じゃないの!?」

    ビリー・ジョエルに詳しくないあたしは、二人が何を言っているのかよくわからなかったが、それでもあたしに気を使ってくれていることだけはなんとなく分かった。

    「まぁ、さ」
    部長さんが、あたしの肩に手を乗せる。

    「急いで結論出さなくてもいいんじゃない? 1年まで、まだ一ヶ月以上あるじゃない……それに」

    ……それに?

    「明日あたり、なんか良いこと起こるかも知んないよ」

    ……そんな事があるのだろうか。

    無闇に楽観的なのは、好きじゃない。
    でも───

    「ふむ、焦って結論を出すこともなかろう。どうだ? 後一ヶ月、待ってみるというのは?」
    顧問も、そんな事を言っている。そして、隣の会計さんもそれに同意するように、うんうん、と頷いていた。
    「わんっ」
    わんこまでも。

    こういうふうに楽観的なのは……きらいじゃない。
    落ち込んでたって状況が良くなるわけじゃない。
    時には、人知を超えたことが起きるのだって、人の世だ。

    それに……
    「……縦縞さん、怒ってたぞ?」
    あたしの心を見透かしたように、顧問が付け足した。

    そうだ。
    自分が預かり知らぬところでだって、読んでくれている人はいたんだ。
    きっと……もっとたくさんの人も。

    例えば、あたしが好きな作家さんが明日書くことを辞めて消えてしまったら、あたしは哀しいだろう。もう二度と会えない、作品と人物たち。
    そんなことにしないためにも、あたしは書き続けるべきかもしれない。

    しばし、無言のまま歩いていると、行きつけのコンビニが見えてきた。
    「よし、ここは俺がみんなにコーヒーを奢ってやろう」
    すると、即座に部員が反応する。
    「あ、あたしビールがいいです」
    「あたしはキャラメルマキアートで」

    苦笑しながらも、顧問はあたしにも聞いてきた。
    「……天川は?」

    あたしは、少し思案してから
    「……オロナミンCで」
    それを聞いた顧問は、ぷっ、と吹き出してから
    「了解了解、ちょっとまってろよ~?」

    そう言って、コンビニに入っていった。


    ……………………


    「……ちゃんと、謝りに行ったほうが良いよ? 菓子折りとカレールウ持ってさ」

    うん。
    それは分かる。
    意図はどうあれ、誤解を与えてしまったことには違いないのだから。

    「他の人にも、ちゃんと謝ってね?」
    会計さんも、そんな事を言っていた。

    「……でも、どうすれば」

    あたしは、コミュ障を絵に描いたような人間だ。
    こんな時、どうすればいいのかわからないのだ。

    「やっぱ、全裸土下座で猫尻尾じゃない?」
    「うん、やっぱりそれかなぁ……」

    なぜか、異次元の理論で二人が納得しようとしていた。
    どこの世界のセオリーなんだ……?

    「……でもさ」
    あたしは、思わず反論しようとする。

    「なに? 心配ないよ、尻尾はあたし用意するからさ」
    部長さんは、尻尾の心配をしていた。

    ちがう、そうじゃない。
    「……初めてが、プラグって……なんか、それで良いのかなって」

    「な~に? じゃあ、誰かで初体験済ませておく?」
    会計さんがそんな提案をする。

    そんな事言われても、心当たりは無いのだが。

    「……なんだかわからんが、相手に困ってるなら協力するぞ?」
    ちょうど良く?顧問がコンビニから出てきた。

    「だめ」
    「お呼びじゃないです」
    二人が即座に否定する。
    そして、飲み物を顧問の手から奪い取るように受け取っていた。

    「ほら」
    あたしにもオロナミンCを手渡してくれた。

    4人と1匹で、コンビニ駐車場の隅に腰を下ろして、星空を眺める。
    夜空は、変わらずにどこまでも広がっていた。

    ……こんな時間がもう来ないのだと考えると、確かに今辞めてしまうのは惜しい気がする。
    何のことはない、タイミングが悪かっただけなのだ。
    部室でいつも一人、そこに賞レースでの敗退、書けない新作……。

    でも、今なら書けそうな気がする。
    焦って結論を出すことじゃないのかも知れない。

    「……全裸土下座、やってみますね」
    あたしは、少し微笑んでみんなにそう告げた。
    みんなは、静かに頷いてくれた。

    心が、軽くなった気がする。
    あたしは、思い出したように受け取ったオロナミンCのプルタブを……
    「……あれ?」

    プルタブが、無い。
    代わりに、ひねるタイプの蓋がついていた。

    不思議に思いながらも、蓋を開けて一口喉に流し込む。
    ……なんか、味が記憶のものとちょっと違うような。

    あたしは、瓶のラベルを確認した。
    『ミンナミンC』

    ……ばったもんじゃねえか。





    作者からの返信

    まず、部長と犬は同時に存在するんですねwww

    あ!そういえば天川主演映画やるんでしたよね!
    僕の記憶がたしかなら、チョコまみれ好き女子高生が主役で、タイトルが『濡れ場まみれ』だったような。
    楽しみにしてます!✨✨


  • 編集済

    え。天川さんには伝わると思うんだけどなあ、だめかなあ🤔

    眠かった上に酔ってたけども、「新しいライフスタイルを発信」を「新しいライフスタイルを創出」ぐらいに勘違いしてたのはここだけの秘密です、ごめんね、天川さん、てへぺろ///

    ところで「ベストを尽くしたのでのびしろが……」ってのは、確かに全部出し切ったあとには思うかもなあ。とは思いつつ、私は(さして読んでもいないくせに)内田百閒先生を信奉してるので、「文学は書くことがなくなってからですよ」というのを素直に信じてますw
    芸ってのは、そういうもんかと。
    のいる・こいる師匠の普通のお喋りが面白いとか、そーゆー感じ。
    そして伸び代云々に関しては、息子が地下闘技場のチャンピオンになったあとも変わらず地上最強の生物である範馬勇次郎が「まだ成長なさっておられる」と言われたように、出し切ったあとの超回復ばりに新たなことを吸収しさらなる進化を遂げる、みたいなことはあるだろう、と。古い話でなんなんですが、舞城王太郎や西尾維新は、メフィスト賞に何本も長編を送りつけてるうちに、突然化けた、評価だったと記憶してますw
    大沢在昌も『新宿鮫』、奥さんが書いた(別人が書いた、という冗談の類い)節が出るぐらいに……プロですら、そういうことはある。ましてや海のものとも山のものともつかない我々をや、って感じで。


    追記:天川さんのプロフに書いてあるやろーがー!! ライフスタイルって!!

    作者からの返信

    私も今の限界をやったつもりでもどうせまた次の成長があるだろうとは思うんで、賞に落ちたガッカリ要因にはならないですね。

    そのあたりは顧問のいいたいことはわかってる気がしつつ、ライフスタイルという言葉がやはりわからないwww
    自分の自己認識を変える努力ならわかるけど?

    追記
    あー、なるほど。顧問の発言だけキリトリで見たので、天川書記個人の話かと思っちゃいました。
    天川書記は新しい時代って規模で考えてるのかな、って私は思ってたんで”ライフスタイル”の言葉がイメージそこと繋がらなかったんですよね。
    ライフスタイルって、生活様式、って感じで、家電が出てきたから女性の役割が変わって家族が変わる……みたいなイメージでした。
    天川書記のコメントとかみると、もう少し根底の観念から何か提案するのかと。

    編集済

  • 編集済

    顧問眠くて何言ってるか自分でもわかってなかった説が私の中で浮上しています。
    私にはよくわかりませんでした!
    山羊座のA型同士で、何とかこう、わかってあげて……!

    [追記]
    たぶん「くんずほぐれつ」「猫の尻尾」あたりで思いとどまるんじゃないかなと推測(はぁと)

    [追記]
    つまり
    違う方向にも行ってみろよ、なにかしら開花するかもしれないし。プロだってそういうパターン多いんだから。
    ってことでしょうか。
    それでBANされるのは致し方なしだと。
    (これでも「違う!」って言われそうだけどw)
    「ライフスタイル」がわかりにくいんですよね。
    天川さんの生活をそんなに熟知しているのかーって思ったw

    [追記]
    ほんとだ、書いてあった!
    顧問すげー!

    作者からの返信

    まあ、一番は天川書記に伝わればいいだけですから、私がわからなくても……!www
    いやむしろこの部員と顧問のまとまらなさから、しばらく武者修行に出ますエンドすら出てきたぞwww

    追記
    それを超える詫びを見せてくるのが天川な気もしますね……!www

    編集済