第二章  悪魔との契約 「兄は妹のために 妹は兄のために」

家族会議

第二章 悪魔との契約 「兄は妹のために 妹は兄のために」


「ルシア、決して単独行動をとってはならないよ。アルハザード王から狙われかねない」と、父・エッケハルトが言った。

 家族会議だ。

「父上、ちょっと」と、ハーバートが片手をあげた。

「?なんだ、ハーバート」

「俺、ルシアと昨日話し合ったんです」と、ハーバートが言った。

「私たち、結婚したいの、母上様、父上様」と、ルシアが椅子から立ち上がり、ハーバートの席の後ろに手をかけて言った。

「!?なっ・・・」と、母・ナーラライネンが驚く。

「そうすれば、アルハザードの野郎から、妹を護れる。それに、俺はルシアが好きだ」と、ハーバートが言った。

「自分の言ってることが分かってるのか、ハーバート」と、エッケハルトが静かに言った。

「分かってます、父上!けど、俺らにも考えがあって・・!!」と、ハーバート。

「いいではありませんか、あなた」と、ナーラライネンが言った。

「ルシアも、同意してるのね・・・??」と、母が聞く。

「はい、お母様」と、ルシアが言った。

「身をかためず2000年以上。それなら、兄妹で結婚することを許しても、まあいいだろう。確かに、アルハザード王からも、ルシアを守れる」と、エッケハルトが言った。

「どうせ、そうしないと、一生結婚しそうにもないしな!いつかは言い出すかと思っていたが。過去に例がないわけではないし、特別に許す」と、エッケハルトが言った。

「ありがとう、父上!!」と、ハーバートが言った。悪魔と契約することは、秘密だ。


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