イブハールの平和

七、ローデヴェイク


「俺は、ルシアの歌、聞きたいぜ??」と、幼馴染のローデヴェイクは口癖のように言っていた、兄のハーバートと似てる、とルシアは思った。

「そういえば、なんでローデヴェイクは結婚しないの??」と、イブハール歴4021年、ルシア、ローデヴェイク、2023歳の時、ルシアが、いつもの中庭で聞いた。

「そ、それは・・・・」と、ローデヴェイクがちょっと顔を赤くする。

「君のことが気になるからだ!兄上様と一緒、君が意中の人と結婚するまで、見守るんだ、それが俺の役目!!」と、ローデヴェイクが言う。

「まぁ、頼もしいこと」と、ルシアが言って、軽く笑った。

 シェムハザ戦からいくつもの月日が経ち、イブハールには平和が訪れていた。

「そういうルシアこそ、なんで結婚しないのさ」と、ローデヴェイク。

「そ、それは・・・」

「あ、俺と同じセリフ言ってるな」と、ローデヴェイクがニヤリと笑う。

「それは、私はハーバートお兄ちゃん一筋だからで・・・」と、ルシアが言ってのけた。

「結婚なんて、面倒だからいいの。お兄ちゃんと、家族と、平和で楽しく暮らせれば。それでいいのよ」と、ルシア。

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