第6話 華(腐)が足りん!と顧問は泣いた

【寝室】

?「…ん…あっ…そこ…あん」

?「…み!…で…出る!」

?「…ん…最後は…口で…」



?「…もう~いつもここまでやっても、あたしの処女、貰ってくれないんだ」

?「…あのなあ!お前は超絶可愛いの!実の兄にただ捨てする必要無いの!」

?「え~…これ迷惑だった?」

?「…してる」

?「ん?」

?「感謝してる!…あの時は本当に落ち込んでいたから…お前がいなかったら…」

?「…泣いてたもんね」

?「泣いてない!」

?「…心の中で…」

?「……」

?「さて…お兄、行くね?明日放課後、学校の音楽室よろしくね~」

?「…ああ…いつもありがとうな…」



【フェ⚪ス女学院中等部 第二音楽室】


🎵~~

フェ⚪ス女学院中等部第二音楽室に…お兄の歌声が響く。

うん!想定以上かなっ?


秀世「素敵ですっ!素敵ですわ~優さまっ!」


…まあ、こいつがお兄を褒めちぎるのは想定内だ。

あたしと明美は冷静に作戦を練る。


「でも…まあ、目処は立ったかな?秋の文化祭」

明美「そうね」

南「…何を言っているの…!」


突然だ…興味なさげにずっと携帯を弄り回していた南先生ふきげんなふじょが立ち上がって…


南「足りないわ!」

「「「…は?」」」

南「華が…足りないのよ!」


いきなり何かほざき始めた。


優「いや…南先生、俺はともかくこの三人で華がないとか言ったらどんなアイドルグループでも」

南「優くん!甘いわ。夏の溶けかけの板チョコのごとく大甘!」


…それは気持ち悪いよ…先生ふじょ


南「いいこと?ここは女子校よ?女の子がいくら可愛くても…攻撃力はビビたるものなの!」

明美「いや…先生こそ、その可愛さでず~っとカーストのトップに」

南「だ~らっしゃい!」


先生の目がいつになく真剣で。


南「年には…勝てないのよ」

「「「「先生…」」」」


真理だった。



優「わ…分かりました」


お兄…何が分かったんだよ!後でキリキリ吐かせるからな!


優「ぐ…具体的に俺たちは、どこに向かえば…」

南「デュエットよ」

「「「「…は!?」」」」

南「イケメン男性二人によるデュエット…あたしたちが勝ち上がるには…これしかないわっ!!」


秀世「そ…そんなに…」

南「…ん?」

秀世「そんなに…殿方の価値は…顔ですの?」


南「ふっ…バカねえ、秀世ちゃん」


ちょっと待て!南先生くされおんな!何を言う気だ!?


南「殿方の真の価値は…あそこよっ!」

「「「「………」」」」


おいコラ南先生ふじょ…あんたそのうっとりした表情は…誰のもんを想い描いてる!?


それと…あたしたちの中で一番純真なお嬢様ひでよになんちゅうことを吹き込むんだ!

これが色仕掛けなんか覚えた日には…対抗出来る男なんか存在しないんだからなっ!



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る