第4話-雨宮照大-
夜、
皆優しくしてくれるけど、それはあくまで『親をなくした子供』に優しくしているだけであって、家族として優しくしているわけではない。
俺だって分かってる。皆が俺のことを思ってくれるのも、俺が異物だってことも。
「照大くん、学校はどうだった?」
俺がまだ小さな頃からよく家に遊びに来ていた。
「別に...普通かな。ただちょっと気になる人がいる。」
返事をしていると横から声が上がった。
「照大兄ちゃん好きな人できたの?」
元気で明るい子だ。
「好きな人じゃないよ。ただ不思議な人なんだ。」
そう言いながら食器を片付けて
「おやすみなさい。」
「最近寝るのが早いな。疲れてるのか?」
自分が
「うん。」
「そっか、おやすみ」
布団に入ってSNSを開く。
最近思うことがある。
なぜ人間は不思議を解明しようとするのだろうか。
「『幽霊の 正体見たり 枯れ尾花』」
知らないほうが幸せなこともあるのに。
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人生の行方を見たり枯れ尾花 紅葉ひいらぎ @momizi_hiragi
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