第46話

 俺を中心にして辺りが爆発に包まれる中で爆炎の先からエネルギーの弾丸が向かって来た。


 「ッ!?」


 すぐに身体を捻ることで向かって来ているエネルギーの弾丸を回避するのだが、俺の武装の装甲が削られていく。


 ギリギリで躱せたと安堵するまもなく、爆炎の向こうから突き破る様にロボットたちが接近して来るのだった。


 コイツらは自爆して来る。それを理解している俺が次に行なったのはロボットたちの排除をしてこの場からの脱出をする事だ。


 目の前のロボットに向けて【エナジー弾】を放つと、そのまま破壊したロボットに向かって俺は走って行く。


 ロボットの残骸を踏み付けて進んで行くのだが、そんな俺に気が付いたロボットたちがどんどんと向かって来ている。


 【エナジー弾】で出来た一本道を真っ直ぐに進んで走っていたのだが、とうとう俺の走っているロボットの残骸しかない一本道がロボットたちが移動して塞がれてしまう。


 そして距離を詰めたロボットたちによる2度目の自爆攻撃が行なわれた。


 「ッ!!エナジー弾ッ!!!」


 迫り来る爆炎と衝撃波に向かって前方だけだが、俺は目の前に迫る爆炎に向かって【エナジー弾】を放った。


 【エナジー弾】が目の前から迫って来ている爆炎と衝撃波を消し飛ばしてしまう。


 だけれど、四方八方から囲まれてからの自爆のせいで前方以外から俺に向かって爆炎と衝撃波が迫って来ている。


 俺は目の前に出来たロボットの自爆で作り出された爆炎と衝撃波の無い一本道を走り抜けていく。


 「うわっ!?ぐぅうう……ふぅ、危なかった。」


 爆炎と衝撃波を受けたのだが吹き飛ばされる程度で、1度目の大規模な自爆攻撃で受けたダメージと比べて今の俺は吹き飛ばされたくらいでほぼほぼ無傷で済んでいる。


 立ち上がってすぐに見た爆発の現場である後方を振り向くと、そこには大量のロボットの細かい残骸だけが残るデコボコした地面が剥き出しだった。


 そして俺は機械生命体のゲートがあるのだろう防衛陣地を確認する。そこには無傷のアンドロイドが10体、それに追加のアンドロイドが1体の姿のみがある。


 だが、その追加されたアンドロイドが問題だ。そのアンドロイドはパワードスーツと思わしき物を身に着けていた。


 大型の砲身が肩にあり、他にもパワードスーツに合わせた大きな柄にアサルトライフルがあるのが見える。


 あれが機械生命体のゲートから現れたこの場の最高指揮官なのかも知れない。


 未だに機械生命体の強さが今一理解することが出来ていないが、それでもあんな見た目をした物を纏っているのだから警戒はする。


 「私が攻めます。皆さんは離れた距離から援護をお願いします。」


 「「「「「「「「「分かりました。」」」」」」」」」


 パワードスーツを着ているアンドロイドが俺に向かってアサルトライフルを向けながらそう言うと、パワードスーツの後部にあるスラスターを吹かせて一気に距離を詰めて来た。


 「脅威対象、ターゲットロックオン。攻撃を開始します。」


 俺は目の前のパワードスーツを着たアンドロイドがそう言うや否や、来る!!そう判断してその場から移動する。


 真っ直ぐにパワードスーツを着たアンドロイドに向かって走り出したのだが、そんな俺に向かってエネルギーの弾丸をアサルトライフルから連続して放ち続けられた。


 エネルギーの弾丸の大きさは3センチと小さい。だけれど、そのアサルトライフルから放たれるエネルギーの弾丸の数が多過ぎてすべてを回避することが出来ない。


 そう判断した俺は自分の急所を腕で庇いながら体勢を低くしてパワードスーツを着たアンドロイドに向かって行く。


 エネルギーの弾丸が命中する面積を低くしながら接近した俺の身体に武装を貫通して命中する。


 その痛みの激痛で身体が硬直してしまいそうになるのだが、それでも俺は痛みで硬直しそうになる身体を無理矢理に動かして少しでも攻撃が当たらない様に移動して行った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る