第41話
機械生命体世界からの侵略者たちから放たれる銃弾の豪雨に晒されているが、俺の今の武装【金剛鎧】には傷一つない。
それを理解しているのだろうかは分からないが、ドローンもロボットも含めて銃撃を止めていないが、何故かアンドロイドたちは攻撃を止めて俺のことを観察している様に思う。
ここで俺の必殺技や武装装備スロットに装着したアイテムの効果を使うのは不味いと思った俺は、普通に攻撃していても倒せるからと近接攻撃を仕掛けることにした。
距離を詰めてからの殴る蹴るの暴力で次々に犬型ロボットや寸胴型ロボットを破壊する。
犬型ロボットの尻尾の高速振動する刃を【硬化】した手のひらで、若干の傷を武装の拳に付けられながらも握り潰して尻尾を捕まえると、犬型ロボットを振り回して接近の妨害をさせながら空中のドローンに向かって投擲する。
かなりの重量にも関わらず俺の今の筋力で投擲された犬型ロボットはスピードに乗りながらドローンの多くにぶつかって破壊していく。
そうしてロボットやドローンを破壊していると、アンドロイドたちは再び話し出した。
「「「敵の脅威度上昇。使用武器の変更を求めます。」」」
空中に飛んでいたドローンのほとんどが防衛陣地の中に戻って行き、残っているドローンはすべて俺に向かって特攻して来た。
急降下して俺に向かって来ているドローンたちを見て、俺は体当たりを仕掛けるのかと疑ったのだがそうではなかった。
俺の拳の攻撃範囲に入った瞬間にドローンは一斉に自爆して来たのだ。
「ぐぁああ!!!??」
ドローンの自爆は1機だけで行なわれた訳ではない。数十機が俺を囲む様にして自爆したのだ。
その自爆で発生した爆発と衝撃波の逃げ場のない中心に居た俺は全身に衝撃を受けることになる。
それでも【金剛鎧】の頑丈さと【金剛化】の能力が爆発の威力と衝撃を防いでくれたお陰で肉体にダメージを受けても問題はさほどない。
「「「自爆による攻撃は対象に有効です。自爆攻撃を行なってください。」」」
爆発の中心地で膝を付いている俺に向かって、犬型ロボットと寸胴型ロボットも防衛陣地に向かわずに残っているロボットたちはすべて俺の方へと取り囲みながら向かって来た。
あのアンドロイドたちの命令を聞いてあのロボットたちは俺を巻き込んで自爆して来るのだろう。
すぐにそう理解した俺はここで必殺技を解禁することにした。手のひらにエネルギーを集めて迫り来るロボットの一角に向けて、それもアンドロイドの1機を巻き込むようにして【エナジー弾】を放った。
放たれた【エナジー弾】は次々にロボットたちを貫いて行き、そしてアンドロイドの1機に命中すると言うところで何かに遮られてしまう。
「なっ!?」
そのまま【エナジー弾】はアンドロイドを貫通すると思ったところで、まさか防がれてしまうとは思っても見なかった。
唖然としてしまった俺を狙って残りの2機のアンドロイドが拳銃を抜けて引き金を引くのが視界に入る。
「何だと!?」
再びの驚愕。拳銃から放たれたのは銃弾ではなかった。何かしらのエネルギーを使った光弾が拳銃の銃口から放たれたのだ。
すぐに俺は射線から外れる為に動いたのだが、ギリギリのところで武装の鎧を掠めながら回避に成功する。
「削れるのか!?」
三度の驚愕。何と武装【金剛鎧】の装甲がアンドロイドたちの拳銃から放たれた光弾に削り取られてしまったのだ。
これは脅威だと2機のアンドロイドに意識が向いている時にシールドバリアで【エナジー弾】を防いだアンドロイドが引き金を引いた。
「ぐぁああ?!!!?!」
その光弾が武装を貫いて俺の腹に命中すると、お腹の中が焼ける痛みに叫びながら膝を付きそうになるのを何とか耐える。
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