第2話

 サポートからの説明を聞き終わるまでに既に10分は経過している。残りの20分以内にステータスの事を決めないとステータスを何も決めていない状態で異世界からの侵略者と戦う事になってしまう。


 ステータスボードを操作して急いでステータスを俺は開くとサポートにこれからどうすれば良いのかを聞いた。


 『まずは武装を決める所からですね。ですがその前にユニークスキルから行ないましょう。ユニークスキルの場所を触れてください。ランダムでユニークスキルが決まりますから。』


 「ランダム……。」


 こんな格闘技もやった事のない様な戦いの素人なのに……せめて強力なスキルくらい自分で決められれば良いのにと思いながら俺はユニークスキルの場所を触れた。


 そして決まった3つのユニークスキルがこの3つのユニークスキルだ。


【進化のチカラ】

自身や自身が所持している存在の進化を行なう進化のエネルギーを生み出すユニークスキル 生み出される進化エネルギーは感情によって増幅する


【闘争の化身】

闘争に関する技術の獲得や身体能力や技術習熟、技術獲得能力を強化し、更にユニークスキル所持者自身の感情と同量の戦うという感情を戦闘時前後に外付けされ戦闘が終了した場合に外される


【超強化再生】

傷付いたユニークスキル所持者を何かしらのエネルギーを消費してユニークスキル所持者の肉体、精神、魂、所持品などの性能を強化して再生する


 獲得したばかりのユニークスキルをタップして表示された文章を読み終えて俺はサポートに質問した。


 「この【闘争の化身】の外付けの感情って問題ないのか?自分自身が別人になるみたいな。」


 『問題ないです。外付けされるそれは自身の感情になりますから。』


 「そっか、問題ないならいいや。それにしても3つのユニークスキルは地球防衛機構からしたらどうなんだ?」


 どれも文章を見た限り凄いユニークスキルなのではないかと思い聞いてみた。


 『そうですね。今現在の選ばれし者の中から考えても最上級のユニークスキルばかりです。特に【進化のチカラ】の様な物が生み出されるのは我々としても疑問ですね。』


 「ん?地球防衛機構がユニークスキルを作ったんじゃないのか?」


 『いえ、ユニークスキルの雛形は製作されましたが選ばれし者の素質もありますから。ですがそれにしてもこの様なユニークスキルが現れるとは……少し調べてみても構いませんか?』


 そんな調べないといけない様な物なのかと思いながら俺は「いいよ」と地球防衛機構のサポートに返事をして武装を選び始める。


 武装の場所をタップして表示された武装の数はかなり多く更に武器や防具に道具など様々だ。この中から俺は武装を選ぶ事になるのだが武器よりも防具を選んだ方が良いだろう。


 「盾一つ見ても性能が違うな。でも盾一つで身を守る事が出来るとは思わないしなあ。」


 兜や鎧にガントレットのみ、とか色々個別の防具があるなかで俺は頭部から脚部まで全てを守る事が可能な全身鎧の一覧を発見する。


 全身鎧の一覧にある防具の性能は兜のみや鎧のみなどの防具の性能よりも極端に低く特殊な能力はない。


 「おっ、これはどうだ?」


 だが、それでも【超強化再生】のユニークスキルがあれば性能が低い防具の武装でも武装の強度は強化されるだろうと思い探していると良さそうな物を発見した。


 その装備は単純な防御力の性能は他の金属製の全身鎧の中では一番低い性能をしているのだが関節や兜と鎧の間の隙間にも柔軟な金属が使用されて伸縮性があって本当の意味で隙間がなく金属で守ってくれるのだ。


 ユニークスキルでなんで【進化のチカラ】が現れたのかを調べているサポートに聞いた所この武装なら全身を守ってくれるそうだ。


 「武装はこれに決めて。次だな。サポート、まだ調べてるのか?」


 『分からないという事が分かっただけですね。引き続き調べますが何か分かる可能性は低そうです。では次はスキルを決めましょう。』

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