異世界大戦

甲羅に籠る亀

第1話

 午前11時30分、俺こと龍崎りゅうざきりょうが早めの昼食を食べ終えた頃にそれは聞こえて来た。


 『こちらは地球防衛機構です。多数の侵略的異世界がこの世界に侵攻して来ています。その内の3つの世界からの侵入が確認されました。これから1時間後に侵攻した3つの世界との間に出来た通路の入り口が世界各地に開かれます。』


 地球防衛機構?侵略?これから入り口が出来る?なんだ……この声は?疑問に思っているが謎の声は続いていく。


 『他世界からの侵略者に対する防衛及び討伐に伴って、我々地球防衛機構が選んだ者たちには異世界からの者たちとの戦いの為の力を渡します。そして30分後に世界間を繋ぐ通路に選ばれし者たちを転移させますので選ばれし者たちは準備をお願いします。』


 続けて話される内容に更に頭が混乱していると俺の目の前にステータス、アイテム、ポイント購入、ヘルプの文字が書かれている透明なウインドウが現れた。


 「なんだこれ!!」


 『それはステータスボードです。』


 「ッ!!誰だ!!」


 先ほどの謎の声とは微妙に違う加工された女性の声が聞こえて来た。それに驚いて大きな声で叫んだ俺の声が無人の部屋の中に木霊する。


 『私は初回時に選ばれた者たちを今回限りのサポートをする者です。それではステータスボードの説明を行ないます。』


 「ステータスボード?この目の前の板の事か?」


 『そうです。では説明を始めさせていただきます。』


 そうして聞こえて来ている声からの説明を俺は受けた。


 まずステータスは俺自身のステータスらしい。


 『ではステータスボードのステータスと書かれている場所に触れましょう。』


 言われた通りに触れるとステータスボードが変化して俺のステータスが表示される。


名前:龍崎りゅうざき りょう

ランク:1

武装:【】

武装装備スロット:【】

ユニークスキル:【】【】【】

スキル:【】

必殺技:【】


 「これが俺のステータス?」


 表示された俺のステータスをステータスボードを眺めているとステータスの説明がサポートをする音声から教えられる。


ランク

存在としての格 格が高いほど存在として高位に属する


武装

地球防衛機構から渡される武器、防具、道具の総称 破壊されても時間経過で修復する事も可能


武装装備スロット

武装に装着可能な装備を装着させられる空き枠 スロット内に装備を設定すると武装の見た目を装着させるか、それとも武装の見た目を変更しないかを選べる


ユニークスキル

個人個人で違うスキルよりも強力で特別なスキル


スキル

特殊な力 スキルにはそれぞれ違いがあり戦闘技術系、魔法技術系、生産技術系、操作技術系、熟練度系、耐性系、強化系、頭脳系、行動系、特殊系など


必殺技

強力な威力や特殊な効果を持つ技



 「まるでゲームみたいだな。」


 『地球防衛機構がゲームを参考に製作した物ですからね。ステータス内の事をする前にステータスボードの他の機能の説明からさせて貰います。』


 「あ、ああ。お願い。」


 次にアイテムの説明が行なわれた。


アイテム

ランク×100のアイテムを出し入れ出来る 基本的には討伐した侵略者からの戦利品やポイント購入で購入したアイテムを収納するのに使用する


 このアイテムではステータスにある武装装備スロットに設定可能な装備アイテムや他にも物の出し入れが可能になる様だ。


 そして次の説明がポイント購入だ。


ポイント購入

ポイントを消費して地球防衛機構からアイテムを購入する機能 アイテム内の物の売買や侵略者の討伐、地球防衛機構からの報奨金でポイントが手に入る


 「なるほど、それでポイントがあるだけどこれは?」


 ポイント購入をタップして表示した際にポイントが既に十万ポイント分あった。その疑問をサポートに聞いてみた。


 『それは一期目の最初の選ばれし者への選別ですね。今すぐに使用も可能ですがその前にステータスを決めてからですね。最後にヘルプでは地球防衛機構が答えられる範囲を教える機能です。ランクによって教えられる範囲が変わりますから注意してください。』


 「そうなんだ、分かった。時間もないしステータスを決めよう。」

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