第4話-スカウト-

「騎士団!?」


なんで僕が...?


「あー、それはだな。この度新しく騎士団をつくることになって、そのメンバーが足りないんだ。

で、君は武器も作れる。それに戦闘センスもありそうだったからね。」


なるほど?要は僕を騎士団の武器鍛冶師にするわけだ。


「――やります。」


騎士団専属の武器鍛冶師になれるなんて!


気がつくと僕はそう答えていた。


「そうか!やってくれるか!じゃあまずは騎士団本部に来てくれ。」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

王都中心部、白木蓮はくもくれん騎士団本部。通称センチネルラウンド


ここがセルリア様の現在所属している騎士団。


主に治安維持を担当し、犯罪者などを取り締まる騎士団だ。


その建物の一部屋に僕は通されていた。


「じゃあ、まず君の名前等を聞いてもいいかな?」


「ウェラ・エスカディオ、15才。人族です。」


セルリア様の質問に幾つか答え、騎士団の入団手続きをする。


しかし入団容姿に一つ気になる点があった。


「あのー、副団長ってどういうことですか!?」


そう、階級欄に副団長と書かれていたのだ。


「ま、そこは気にするな。」


そう言われてしまうと仕方がない。


諦めて大人しく用紙を書く。


「ようこそ、山吹やまぶき騎士団へ。ウェラ・エスカディオ副団長。」


姿勢を正したセルリア様が言った。


「よろしくお願いします。セルリア騎士団長閣下。」


「まあ、そう固くなるな。私も君のことはウェルくんと呼ぶし、何なら君も私のことを《セルリア》と呼び捨てにしてくれ。」


そう言われても、騎士団長を呼び捨てに出来るわけもなく。


「あ、そうだ。この騎士団には私達を除いて6人が在籍している。そいつ等とも仲良くしてくれ。」


6人だけ?


すると、すぐ後ろの扉が開いて、誰かが入ってきた。

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