第8話
(ステータス)
レベル:264
名前:無し
種族:スライム
スキル:超音波Lv10、嗅覚強化Lv10、暗視Lv10、不意打ちLv10、打撃攻撃耐性(小)Lv10、聴覚強化Lv8、聖魔法耐性(極小)、毒生成Lv10、毒耐性Lv10、糸生成Lv10、噛みつきLv10、打撃攻撃Lv10、ファイヤーボールLv7、ウォーターボールLv8、隠密、俊敏Lv2、威圧、痛み耐性
ユニークスキル:強奪
称号:転生者
眠ることも食事を取る必要も無いみたいだから、この洞窟の奥にいる奴のスキルを奪うと決意したあの日からずっと俺は洞窟内を行ったり来たりと歩き続けていた。
その結果、かなり強くなったのが分かる。
……一つ残念なことを上げるとするなら、この洞窟にはあの時までに出会ったことのある魔物しか存在しないということだな。
新しいスキルが増えたには増えてるんだけど、これはレアドロップってやつで俺がまだ見た事のない魔物から奪った訳ではないんだよ。
大体同じ魔物は奪っても同じスキルばっかりなんだけど、たまに違うスキルを持った魔物がいるってことは分かってたし、スキルレベルが最大になっても根気よく強奪を発動し続けた結果だな。
そんなことを思いながらも、俺は例の場所の前に戻ってきたのだが、この気配の持ち主にはまだ勝てる気がしなかった。
あの時ほどでは無いとはいえ、本能的に挑んではいけない相手だとまだ感じている。
……仕方ない。どうせもうこの洞窟にはもう既に見たことのあるような魔物しかいないし、一旦外に出よう。
そして、こいつからスキルを奪える程に強くなって、帰ってこよう。
残念なことに諦めるなんて選択肢は命が大事なくせに出てこなかったからな。
……一応、この前の奴らが言っていたアイツらよりランクが上の奴らが来ている可能性があるから、鉢合わせにならないように気をつけながら、俺は転生して初めての外に出るために洞窟の出口へと向かっていた。
そして、遂に光が見えてきた。
もしも最初にどっちに進むかを選択した時に前じゃなく後ろを選んでいたのなら、転生して直ぐに外にたどり着けていたであろう近さだ。
……まぁ、その場合は今みたいな強さは無いし、情報も無かったから、直ぐに死んでいた可能性が高いけど。
そんなことを思いながらも、俺はとうとう洞窟を出て、初めて異世界の太陽の下に晒された。
眩しい……なんてことは目が無いから全くなく、太陽に関しての感想は特に何も無い。
だって、前世人間だった時に見ていたような太陽とあんまり変わらないし。
太陽に関しての感想なんて無いけど、洞窟を出て初めて外に出た感想としてはやっぱり結構感慨深いな。
理由としては洞窟を出た先が見渡す限り緑が広がっている森ってのもデカいんだろう。
人間だった頃は都会に住んでたし、森なんてテレビで見たことがあるくらいで行ったことなんて無かったからな。
さて、場所は何となく覚えたし、そろそろ移動するか。ずっとここで感傷にひたってる訳にはいかないもんな。
どっちに行こうか。
前と同じように、前向きにってことでこのまま真っ直ぐに進むか?
そうするか。実際、あの時は結果的に前に進んで良かったと思ってるし、今回もそれでいこう。
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