第4話二人の出会い
両親の仲は良かったか悪かったか
と聞かれれば、
お互い目も合わす事すらなくなっていた
いつからそうなったのかは、
覚えていない。
お互い外で今と違う事で発散していた。
母親からすればあの父親の血が流れてる
子供と住むのは嫌で、
やり直すなら一からって事で
新しい旦那さんとの生活を選んだ
兄からそう伝えられた。
それが普通の家庭だと信じていたから
疑いもしなかった。
彼女の家からは、俺とは違う
どこか寂しい空気があった。
彼女の両親は世界を飛び回っている。
そう言う意味では一人だね。って。
家業は一通り自分でやっているらしい。
すごいと思った。
彼女もまた幼い頃から家にいなくて
誕生日も一人で祝っていた。
彼女に聞いてみた。
寂しくないの?
寂しいよ。でも、私の両親は夢のために
努力して今では世界であっちこっちで呼ばれるまでになったの。
それは私にとって誇りであり
自慢の両親。その気持ちを持ち続ける
限り、一人でも大丈夫って思えるの。
あなたが初めてなんだよ
私がここに人を連れてきたの。
誰かと食事するってこんなに
楽しいんだね。私の初めてを
あなたと共有して分かちあえた。
これって周りからすれば当たり前だけど
私にとっては特別の1日になったんだよ。
その時の笑顔はとても嬉しそうで
楽しそうで、可愛いかった。
自分の心の汚れが消えて行くように。
何がなく接してくれた。
文句を言われる事もなく、
いつでも遊びにおいでよ。
そんな風に思わせてくれたんだ。
そんな生活も楽しそう
今度は何か自分で出来る事をしよう
自分を変えてくれた彼女に。
何かしたい。
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