魔王様と父上そして祖父

目の前に父上がいます、緊急事態です


なぜ緊急事態か?それはですね


「なぜ、急に殴るんですか!?」

そう殴りそうに、いや殴りかかってきたのだ。


「暇だからな」

そう父上が言うが、


「いや、我は暇ではないのですが!?」

そう魔王の仕事は、沢山あるのだ。


日によって左右されるが、午前は視察を行い午後は書類の山に埋もれる。

夜はもちろん妻とイチャイチャ。


これのどこに暇があると?少ししかない昼休み中に殴りこまれ我困惑中なのである。


「いやなに、最近腕が鈍っておるようだな」

そう淡々と言うが、かなりの速度で腕を振るってくる、それを避けるだけでも大変だというのにここは食堂だ、被害を出さないようにするため受け流さなければ周囲がヤバい、

そして我も…


「そろそろヤバいのですが??」

そう言っても父上のパンチやキックは止まらない。


「そこまでですよ?バカ息子」

そう言って、止めに来たのは先々代の魔王であり我が祖父だ。


「お爺様ありがとうございます」

そう頭を下げるが、


「いつもおじいちゃんと呼べと言っておるだろう?」

そう、この祖父はかなり孫が大好きでいつかおじいちゃんと読んでもらいたいそんなに病を患っているのだ。


「嫌です」

もちろん断る我にも威厳があるのでな。


「まぁ、知っておるがの。それよりバカ息子よ、自らの子に構ってほしいからといってあまり暴力を振るうのはよくないぞ?」

そう注意を促してくれる祖父ではあるが、これをしっかりと聞く先代魔王ではないのだ。


「いえ、修行と教育なので」

そう言った。そう言いきったのだ。


もう我は正式に魔王と認められ、力も知識もあるというのに教育だのなんだのと言って絡んでくるこのせいで我は午後からもヘトヘトなのである。


こんな、毎日を送っていいるといつか倒れるんじゃないかと心配だが、魔王はその程度では倒れん。この一点張りの父上を説得する術はないらしい。


諦めて今日も、寝ることにした。


「おやすみなのである」



あとがき

休載するとか近況ノートで言いましたが、アレは嘘だ!ちょくちょく投稿するので読んでほしいのであります。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る