第65話

 キスの感触に驚きながらも、私はユナさんの想いを受け止めました。

 彼女の唇が離れると、彼女の大きな瞳が私を見つめています。

 

「片付けをしましょうか」

「オジ様…」


 彼女の声が震えているのを感じます。

 自分がヘタレなのはわかっています。

 ですが、いきなりなので、心の準備が追いついていません。


 私は少し戸惑いながらも彼女の声に逆らうことはできませんでした。


 机の上に置いてある食器をキッチンカウンターに避けて、机の上にユナさんを座らせます。


「オジ様」


 私は、お互いの唇についているミートソースをきれいに拭って、もう一度キスをしました。


「んんん」

「実は私も、もう我慢できません」


 少しだけ私の中の獣の可能性が、疼いております。


 すでに愛棒は解放され、いつ抜き放つのか……。


「私もユナさんを大切に思っています。ですが、一度超えてしまえば、もう止められませんよ」

「ふふ、それはこちらのセリフです。十代の性に対する好奇心は男性にはわからないぐらい強いんです」


 ユナさんは挑むように笑顔を見せてくれました。

 彼女の笑顔に私は包み込まれて、心が温かくなるのを感じます。


 彼女のブラウスのボタンに手をかけます。


 こういう場合は、もう雰囲気と勢いに任せるしかないですよね。


 だって、私。


 DTですから! もうチンコ痛いと思わなくてもいいんですね!


 貞操逆転世界の女性は大胆で、こちらが恥ずかしく思っていることを、気にしない様子です。

 

「オジ様の裸を誰かに見せたことはありますか?」

「そうですね。お医者様ぐらいでしょうか?」

「では、私がオジ様の全ての初めてですね」

「ええ。そうです」


 下着姿で立ち上がった彼女は、品格があり、上品さと美しさを併せ持っておられます。


 むしろ、その立ち姿は美しくて芸術作品のようです。


「綺麗ですね」

「ありがとうございます。これでも体型は気にして鍛えているんです。少しでもオジ様に綺麗だって思ってもらいたくて」

「そうなんですか?! 私のために?」

「ええ、美しい私を見て欲しいので」


 彼女の溌剌した物言いこちらが圧倒されます。


「オジ様のお腹は少し出ていますね」

「うっ、これでも鍛えているのですが、最近やりだしたばかりで三ヶ月後をお待ちください」

「ふふ、だから恥ずかしかったんですか?」


 私は少しお腹を隠しながら、恥ずかしくなってしまいます。


「オジさんになると、体型維持も大変なんです」

「私は好きですね。このお腹」


 そう言ってユナさんがシャツを脱いでぽっこりとした私のお腹へキスをしました。


 モデルさんのように美しい女性が、仕草が男前でかっこいいです。


「だけど、確かに男性の体って筋肉が多いんですね」


 お腹は出ていますが、全体的に痩せ型の体型は、他は筋肉が見えて筋が浮いています。


 ユナさんは嬉しそうに微笑み、私の胸に指を当てて、押し込んでいました。


「素敵です」

「ありがとうございます」


 お世辞でも嬉しいですね。


「お世辞ではありません。オジ様の全てが大好きなだけです」

「うーん、本当に言ってくれているのがわかるので、恥ずかしいです」

「もっと、オジ様の恥ずかしい場所を見せてください」


 ユナさんが私のズボンを脱がして、愛棒を守る砦はパンツだけになってしまいました。


「ユナさん。この続きは寝室で」

「わかりました。オジ様」


 私の手を引いて、寝室に向かう彼女の瞳はギラギラとしていて、なんだか食べられてしまう子羊の気分です。


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