第39話
自宅に帰ってきて、玄関を開けるとユナさんの靴がありました。
私は幸福な時間が終わり、処刑台に上がる囚人のように愛棒が縮み上がって、いつもの貞操帯が大きく感じます。
リビングの扉を開くと、リビングのソファーにユナさんが座っていました。
「ただいま帰りました」
「お帰りなさい、オジ様」
ユナさんが笑顔で迎えてくれます。
ですが、その笑顔がいつもよりも美しく見えます。
私の心には暗雲が立ち込め、気まずい雰囲気が漂っているのを感じます。
「えっと、ユナさん、我が家でどうしたんですか?」
「今日は、花井さんとどうでした?」
「ええ、花井さんと色々と話しました」
自分の声が少し震えているのを感じながら答えます。
「それは良かったです。オジ様が花井さんと楽しくお話ができて、私も嬉しいです」
彼女の言葉には温かさが感じられるのですが、その背後にある何かを読み取ることができませんでした。
ユナさんの気持ちがわからない私は、どうしても不安を拭いきれないのです。
気持ちを紛らわせるために、足に擦り寄ってくれたクゥを抱き上げて、気持ちを落ち着けようとしてますが、モヤモヤがおさまりません。
「オジ様、今日は何を考えているのですか?」
私のソワソワとした態度が気になったのか、ユナさんから質問してきました。
心臓が跳ね上がります。
「い、いや、何でもないよ。ただ、色々と考え事をしていただけで」
「そうですか。それならいいのですが…」
ユナさんが何を考えているのかわからないのです。
女性の気持ちがわからず、ビクビクしております。
一緒に過ごすリビングでの時間は、私にとって一層の緊張を伴うものとなっています。
ユナさんの美しい微笑みと優しい言葉に包まれながらも、彼女の本当の気持ちがわからないことで、私の心は乱れ続けています。
♢
・side白鳥結奈
「ただいま帰りました」
「お帰りなさい、オジ様」
オジ様が帰って来られました。
彼の声は微かな震えがありました。
その震えが、彼の心の中にある不安と葛藤を物語っているようで、私の内心はサディステックに楽しくなっています。
オジ様が花井杏樹さんと過ごした時間がどれだけ楽しかったのか、それを知るのは簡単なことです。彼の表情や仕草、全てがその真実を語っているのです。
オジ様の声が少し震えているのを感じながらも、その震えが私にとって心地よいものでした。オジ様が他の女性と過ごす時間に対して私が何を感じているのか、彼が理解しきれていないことが明白です。
オジ様の心が揺れ動くのを見て、内心でほくそ笑んでいる自分がいました。
私の気持ちを読み取れないことが、彼をさらに不安にさせているのでしょうね。
それが私にとって一種の優越感をもたらしているのです。
彼のソワソワとした態度を見て、私はその不安をさらに煽るために質問を投げかけました。
「オジ様、今日は何を考えているのですか?」
彼の心臓が跳ね上がるのを感じました。
その反応が私にとって心地よいものでした。
「い、いや、何でもないよ。ただ、色々と考え事をしていただけで」
「そうですか。それならいいのですが…」
オジ様は他の女性との関係に対して、私が怒っていると感じているのでしょうね。
それを見抜くことができる自分に対する優越感が心地よいのです。
一緒に過ごすリビングでの時間は、私にとっても一層の緊張を伴うものとなっていました。しかし、その緊張が彼の心をさらに揺さぶるものであることを知っているからこそ、それを楽しんでいる自分がいます。
オジ様が何を感じているのか、それを理解しつつも、その理解を超えた感情が私の中にある。その感情が、私をますます彼に引き寄せる。
彼の不安と戸惑いを楽しみながら、私は内心でほくそ笑む。そして、その笑みの背後には、彼に対する深い愛情と支配欲が渦巻いているのです。
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