オーソドックスJRPG、HEAVEN&EARTHからの参列者

KAI

 ご無沙汰してたな。

 何でも、死んだって聞いたが……悪い冗談じゃないのか。

 あんたみたいな未熟で尻の青い小娘が、おれより先に逝くとか、いくらなんでもタチが悪すぎる冗談だ。

 まだ……これからだったじゃないか。

 なまじ教職の経験あるから分かっちまったが、あんた、かなり将来有望だった。

 あの時に組んだパーティのうち、ほかの連中には散々に世話を焼いたが、あんたには教えることがほとんど無かった。

 そんなあんたが、颯爽と別世界へ飛び立ったと思ったら……この訃報だ。

 年長者に対して、一番残酷なモン見せたぞ、あんた。

 

 それもだが、クレプスクルム・モナルカでの配信はおれも観た。

 エターナル・フォース・エクスプロージョン・ノヴァ――人様の黒歴史を、また勝手に晒しおってからに。

 著作権使用料取るぞ。あの世から支払いに戻ってこい。

 まあ、あれはHARUTOハルトがやった事であって、あんたに文句言うのは筋違いだがな。

 配信ではよく見えなかったが……あんた、EFENエターナル・フォース以下略を見て、笑えたか?

 最後の引退試合であんたが笑えたのなら……まあ、今回は大目にみてやるさ。

 おれのほうは、またまた黒歴史を掘り返され、出会う奴ら出会う奴らに、EFENについて詰問を受けている。

 もういっそ、おれがエターナル・フォース・エクスプロージョン・ノヴァの開祖だ! と、開き直ることにした。

 うまいこといけば、怪しげなセミナーとか開いて、一山儲けられるかもな。

 ……って話をすれば、あんたは笑ってくれるんだろうな。

 あの、中学生みたいな屈託のない笑顔で。

 おれ、もう一度、あんたの笑顔が見たい。

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