間話  蜘蛛視点

注意:今回の話は読まないとストーリーがわからなくなるものではないので、飛ばして二話に進んでくださっても問題ないです。


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仕留めた魔物の肉を食べながら思いに耽ける。


今日も無事生き残ることが出来た。

魔物として生を受け今まで生きてきたが、何度も死に直面し、命からがら生き延びてきた。

その自負もあり、そうそう自分が死ぬことは無いだろうと、傲慢的な気持ちすら芽生えていた。


人間ほどの知性を持った魔物はそれなりに存在している。種族によっては知性を有すことが当たり前になっている種も存在しているため、知性を持った魔物はそれなりに多い。しかし、それはほとんどが人間と同じ型をしている物に多い。人間とのサイズ感が離れれば離れるほど、知性を伴った魔物の数は減っていく。この蜘蛛はこのサイズ感にして知性を有す、珍しい個体であった。


久しぶりに大物を仕留めることができ、我を忘れるほどに、肉に熱中していた。

うまい。これでまた私は強くなれる。。


それが致命的な隙を生んだのだった。


食事に熱中しているあまり少々周囲への警戒が損なわれていたとも思うがそれでも、こんな恐ろしい状況になるなんて、考えてもいなかった。


背後からとんでもない気配を感じる。急に現れたのだ。音もなく確実に背後を取ってきた。

あぁ。間違いなくここでやられる。そう確信するほど絶望的な気配。


逃げようと頭をよぎるが、逃げ切れるとも到底思えない。どんな存在かはわからないが、この状況で襲ってきてないことを鑑みるに、おそらく知性を有しているだろう事は想定できる。


話が通じるだろうか。。。なんとか交渉にまで持って行ければいいが、、、。

意を決して振り向こうと、体を動かした瞬間にその気配は消えていた。


はぁ。生き延びたのか、、、?気の所為、、なわけないか。いやおそらくその何者かに、他になにか注目しなければいけない、不足の出来事が起きたに違いない。


何が居たのかすら想像もつかないが、せめて次に対面した時にはせめて逃げれるほどの強さを身につけなければならないと考えるのだった。


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二話の前に蜘蛛の視点を書きたくなったので、書いてみました。(・v・)

二話は今日の20時ごろに掲載する予定になっています。

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