前のエピソード――武器人間

　グッド・ネイバーは2016年公開のアメリカスリラー映画。日本では劇場未公開。後に映像ソフトと配信で視聴可能になりました。ゴッド・ファーザーシリーズに出ていたジェームズ・カーンさんが近所で不気味と噂の老人を演じております。

　あらすじ――高校生イーサンは学校の課題という理由を付け、隣に住む老人グレイニーに自宅に幽霊が出たと信じ込ませるといういたずらを仕掛けようと友人ショーンを焚き付ける。ショーンは戸惑いつつもイーサンのいたずらに乗ってしまい、いたずら装置と監視カメラを仕掛けに不法侵入し、誰にもばれずに仕掛け終えてしまう。そこから不気味な老人グレイニーを監視する奇妙な生活が始まってゆく。

　この作品は一言でいうと別ベクトルの胸糞ですね。

　高校生の好奇心と無謀、自分を正当化する言い訳と思い込みにより取り返しの付かない悲劇に向かってゆきます。子どもという保護膜に守られる権利のある年頃であろうとも、取り返しの付かない過ちを犯してしまうと大人と同じ制裁を受けなければならないという現実を突きつけてくる映画でした。

　老人グレイニーの過去の出来事を我々も映画という名目で覗き見る事になりますが、ただただ最後まで彼に感情移入をしてしまったので少年らの軽率さと自己防衛に怒りと哀しみが混ぜこぜになったよくわからない感情が渦巻いてましたね観た時は。

　タイトルの意味は最後まで観ると分かるかなと思います。