映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団〜はばたけ 天使たち〜


 映画ドラえもん新・のび太と鉄人兵団〜はばたけ 天使たち〜は、2011年に公開された映画ドラえもん第31作。1986年公開ののび太と鉄人兵団のリメイク作品。


 僕は元々このオリジナルが好きで映画館に足を運んで観にいきましたね(ひとりで)。観終わった後にカップルがボロ泣きしながら帰っていったのをなんか覚えています。


 あらすじは、スネ夫の持っているラジコンロボットミクロスを羨ましがったのび太のロボットが欲しいと言ったお願いに「僕じゃ不満なのかっ!?」と怒ったドラえもんが涼みに行くと北極に行ったドラえもんを探しに行ったのび太が謎の巨大ロボットのパーツを拾う。なんだかんだ言ってドラえもんがロボットを頼んでくれたに違いないと興奮したのび太の前に帰ってきたドラえもんは知らないという。謎の球体に反応して次々と何も無い空間から運ばれてくる巨大ロボットのパーツにワクワクした二人は組み立ててみようと意気投合し、協力して巨大ロボットを組み立て始めるのでした。


 オリジナルの鉄人兵団はしずかちゃんと少女リルルとの触れ合いがメインとなっていましたが、今作は巨大ロボット ジュド(のび太達の命名はザンダクロス)の頭脳である謎の球体をドラえもんのひみつ道具おはなしボックスでひよこ型ロボットのピッポ(のび太命名)にする事によってのび太とピッポとの友情を描かいてゆき、のび太もメインに格上げされてますね。この展開はなかなかに高評価で、ボロ泣きしたカップルの会話もピッポとのび太が中心になってましたね。残念な所は旧作ではスネ夫のロボットミクロスも改造されて自我を持つ展開ですが、ピッポに出番を譲る形になり彼の出番は大幅に無くなっています。


 今作は想像以上に本気の巨大ロボットアニメとしても作られており、シンエイ動画さんの本気を観た感じですね。原作ではビーム一発でビル(現実世界ではない方の)が倒壊するシーンがありましたが、ここのシーンが倒壊し、遅れて衝撃波がやってきて当たりを吹き飛ばしてゆく圧倒的な展開で見せてきて、ザンダクロスのコックピット内で軽い気持ちでボタンを押したしずかちゃんのショックが倍増して伝わってきます。


 他にも短いながらも後半のザンダクロスの戦闘シーンもスピード感と重厚さも兼ね備えた圧倒的な作画をぶち込んできて、小ネタでのび太が機動戦士Zガンダムのシロッコの台詞「落ちろカトンボ」からオマージュして「カトンボが」と言いますね(完全なギャグシーンなので安心はして欲しい)


 ゲスト声優さんもリルルが沢城みゆきさん(オリジナルは北斗の拳のユリア等で有名な山本百合子さん)ピッポ(ジュド)が現在のクレヨンしんちゃんの声をやってる小林由美子さん(オリジナルは美味しんぼの富井副部長等で有名な加藤治さん)国民的アニメ映画のお約束芸能人枠が鉄人兵団の総司令役の加藤浩次さん(かなり上手かった。当時はネット上では加藤総司令と呼ばれてましたね)とね、かなり豪華でしたね。


 この年になるとドラえもん映画に触れる事は少なくなってきましたが、あらためて観直したり、観たこと無い作品を観てみるのもいいんじゃないかなぁとアマプラのドラえもん映画見放題ラインナップを眺めてると思います。

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