マジカル・ガール


 マジカル・ガールは2014年公開のスペインのサスペンス映画ですね。僕はSNSで後味が悪い胸くそ映画紹介のサムネから(紹介の内容は観ないで)この作品を観ました。サムネから短髪の成人女性が魔法少女のコスプレをしていると思ったのですが12歳の女の子でした。


 胸くそ映画の紹介からたどり着いた作品なので、後味はもの凄く悪かったですね。あらすじとしては12歳の白血病の少女が日本のアニメ魔法少女ユキコ(架空の作品)が大好きで秘密のノートに「ユキコのドレスを着て踊ってみたい」「13歳になりたい」という願いを書いていてそれを父親が読んで自分の死期を悟ってしまっている娘のドレスで踊る夢は叶えてやりたいとネットで入手方法を調べるんですよね。そしたらそのドレスは有名なデザイナーが作った一点物のプレミアが付き過ぎてる超高額コレクターグッズだったわけで頭を抱えるわけですよ。

 実は父親は失業中で高額なまとまったお金が無いわけで、それでも娘の夢を叶えたくて自分の大切にしていた小説のコレクションを売っぱらいますが、驚くほどに金にならなくて全然足りないのです。それでも諦めずに金策に走り回って娘に聴いて欲しいと言われていたラジオを聞き逃してしまうわけです。


 その内容が「パパにそばにいて欲しい。そうしたら病気なんて怖くない」という面と向かっては言えなかった本当の願いをメールにして送っていてそれが奇跡的に採用されたわけなんですよ。


 父親はそんな小さいけれど大きな本当の願いを知らないままに取り返しのつかない大きな犯罪に手を染めて最悪な悲劇に向かってゆくのです。ラストはホラーやサスペンス映画に慣れてても、どうしてこうなったんだというやるせなさでいっぱいな後味の悪さでした。


 気持ちがドン底に叩き落されるので、視聴の際はお気をつけください。

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