29 花見しようよ!
「りりあちゃん〜!遅いわよ〜!」
「全然、遅くないし早い方だよ、安心して。りりあ。」
「りりあちゃん、おはよう!」
あたしが公園に着いた頃には、みんなレジャーシートをひいて桜の木の前にいてたみたいだった。
「ことりさん、おはようございますっ!
というか、ソフィアさんっていつきたんですか?」
「わたしは、尾場瀬ちゃんの次にきたわよ〜!大体6時くらいだった気がするわ!尾場瀬ちゃん、あんなに反対気味な反応をしてたのにとても楽しみにしていたのね!嬉しいわ〜!」
「い、いや違うって。楽しみにしてたんとかじゃなくてただ約束時刻より遅くこないようにしてただけや」
「そんなことないと思うわ〜!だって、桜の木を見ながらずーっと持ってきたご飯を見てたもの!」
「それがどうしたんですか!ただ見てただけじゃん!」
またいつものやつが始まった。やっぱり、ソフィアさんとあおって仲良いんだなぁ〜!
「りりあちゃん、あの二人は置いといてとりあえず座ろう」
「あ、そうでしたね!座るの忘れてた…」
「あの二人を見れば、座るのを忘れるぐらい見てしまうのは仕方ないよ〜」
「ですよね〜!」
ことりさんと話しながらご飯を食べる準備をする。あたしが持ってきたものは、おにぎりだ。
これなら、誰だって食べれるはず。
「中身、何入ってるの〜?」
「えーっと、確か…鮭や昆布とか入れたはず」
「良いセンスしてるわね〜!!ねぇ、食べていいかしら!少しだけ!」
ソフィアさんが目を輝かせてあたしを見ている。
「ソフィア、ほんとおにぎり好きだね〜」
「ええ!お母さんがよく作ってくれたから結構好きなのよ〜!」
「お母さんがつくるおにぎりには、中身って何が入ってたの?」
「グミだった気がするわ!甘しょっぱくて美味しかったわ〜!」
「…グミ?」
「…グミっておにぎりに入れたら美味しいねんや」
「…グミって、おにぎりに入れる具材なんですか?」
「ええ?みんなグミおにぎり食べたことないの〜?今度わたしが作ってあげるわ〜」
「…遠慮しとくわ」
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