24 ことりさん達の卒業式

今日は等々、

ことりさんが七海北城高校を卒業する日だ。


気づけばあっという間だった。

あの日、ことりさんに出逢えていなかったら、

この卒業式にも行けなかった。

そして、この恋心を知ることはなかった。


本当に、ことりさんに出逢えてよかった。

心からそう思った。


「ことりさん!卒業おめでとう!」


トルコキキョウの花束を渡す。


「ありがとう、りりあちゃん」


ことりさんは優しく微笑んだ。


「そのお花、トルコキキョウ?美しいわね〜!」

「わっ、ソフィアさん!?」

「二人の間に割り込まへんの」

「あ、ついつい癖でね、二人ともごめんね〜!」


そんなことをブツクサ言いながら、

二人は何処かに行ってしまった。

毎回思うけど、あの二人はなんなんだろう?


「ふふ、私達も行こうか」

「そうですね!」


「あ、あと大学合格おめでとうございます!」

「りりあちゃんのことで頭がいっぱいで、

合格してたこと完全に忘れてた!」

「あたしより、

合格の方が大切だと思うんですが‥」

「いや、りりあちゃんが何よりも大切。」


ことりさんは、急に真面目な顔になった。


「あの、寒いんですけど、海行きませんか?」

「私も行きたいって思ってたところ!」

「ほんと?じゃ、早く行きましょ!」

「うん、行こう」














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