19 全部愛してる
side 小鳥遊みずき(ことりさん)
「あたしも、ことりさんが好き」
ずっとあの子から聞きたかった言葉
「…というか、一目惚れです」
りりあちゃんが足をもじもじしながら言った。
顔が赤い。
「嬉しい」
心の底から思う。
今まで、恋愛なんてしたことないし、人に恋なんてしたことがなかった。
だから、好きな人に一目惚れされていることが
何よりも嬉しい。
「ことりさん‥」
「なーに?りりあちゃ…」
私がそういうと、彼女が顔を真っ赤にしながら
私をじーっと見つめ、優しくキスを落とした。
「意外と受け身なんですね」
「…そんなんじゃないし」
私が恥ずかしそうに言うと、
りりあちゃんはふっと微笑んだ。
「そういえば、ことりさんってどこの大学を受験するつもりなんですか?」
ああ、受験生だということを完全に忘れていた。
「黄波根大学だよ、地元にいようかなって」
「じゃあ、あたしも再来年受験します!そこ!」
「…え、いいの?」
「ことりさんとずっといっしょにいたいんです」
彼女は私に抱きつく。
なんでこんなに愛おしいんだろう。
彼女の全ての行動があざとくて可愛くて、
全てが好きだ。
「私もずっといっしょにいたい」
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