14 りりあちゃんのお友達!

side 小鳥遊みずき(ことりさん)


私は、りりあちゃんとお泊まりをして

確信したことがある。

りりあちゃんのことが恋愛的に好きだということ

りりあちゃんは私みたいにませてないこと。


「みずき〜何考えてんの?」

しまった、ソフィアと電車に乗っていたことを完全に忘れていた。

りりあちゃんのことでいっぱいで、

それ以外考えれなかった。

「りりあちゃんのこと、

恋愛的に好きなんでしょう?」

ソフィアはニヤニヤしながら言った。

「うん…」

「みずきが想ってるりりあちゃんなら、

あそこにいるよ〜!話しかけてきたら?」

どうやら、りりあちゃんもこの電車に乗っているみたいだ。

いや、当たり前か。

通学する時に使う電車だし…


私は、ソフィアが指をさしてる方向を

ちらっとみた。

本当だ、りりあちゃんがいる。

…ん?あの隣にいる短髪の女の子は誰?

「どうしたの?みずき?」

「いや、あの短髪の子…誰だろうなって」

「そんなに気になるなら話しかけてこようよ〜

勇気なさそうだし、一緒に行こうか?」

「…お願い」


「りりあちゃん、おはよう〜」

ソフィアが快く言った。

「‥おはよう、ことりさん!

あ、おはようございます、ソフィアさん。」

りりあちゃんは恥ずかしそうに言った。

「りりあ、この人達誰や?」

りりあちゃんの隣にいる女の子が関西弁で言った。

「私は、日野ソフィア。

隣にいる子は小鳥遊みずき。

私はりりあちゃんの友達なのよ〜」

緊張している私に代わって、

ソフィアが言ってくれた。

「へ〜そうなん?

私は、尾場瀬あお。りりあの友達だよ。

日野さん、小鳥遊さん、よろしくね」

りりあちゃんと話してた時の声は高かったのに、私たちには低く喋った。


「尾場瀬ちゃん、

そんな警戒しなくていいのよ〜?

ほら、笑って笑って!」

ソフィアは尾場瀬さんをおちょくる。

「そんな急に笑えへんわ」

「今、笑ってるじゃない!」

「笑ってへん、これは苦笑いや」

「口角上がってるから笑ってるのと一緒よ」

「そんなん言うならみんな笑っとるやろ」

尾場瀬さんはイライラしながら言った。


「ちょ、ちょ、ソフィア」

「え?なに?」

「そんな急にさ〜」

「だって、尾場瀬ちゃんは煽りがいがあるから」

「でも…」

「いいじゃない、何も言ってこないんだから」

ソフィアは尾場瀬さんの方を見ながら言った。

「…まぁいいけど」

なんかもうどうでも良くなってしまった。


「ことりさん、ごめんね。

あお、私以外には怒りっぽくて。」

「全然大丈夫だよ〜!

逆に面白くていいね」

「クラスメイトとかによく面白がられてるんです」

「あはは、そうなんだ」

面白がられてるなら、全然良いけど…

というか、なんでりりあちゃん以外に

怒りっぽいんだろう。

人見知りとか?

…それとも、りりあちゃんのことが好きなのかな?そういうの、漫画でよく見るし…

いや、そんなことないか。





 






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