第3話

今日の体育はシャトルランだった。

『予告無しシャトルランは酷すぎるよ〜』

『予告あってもやだなぁ』

『確かに笑笑』

クラスに2、3人程度100回越えの記録を出す子がたまにいるけど、あの子達って何者なんだろう

私は26回麻美は49回!すごい!!!でも麻美は50回いきたかった〜!って悔しがってたけど十分凄すぎるよ、麻美さん。。


『あ、ちょっと私トイレ行ってくる!先教室戻ってて!』

『わかった!じゃあ荷物持っていくねー!』

『ありがと!!』


次の授業なんだっけ、


あ、数学か。

数学終わったら昼休みだーー


お腹空いたなぁ。

麻美今日ご飯ちゃんと持ってきたかなぁ。

お腹空いたなぁ。




あ。え。高橋くん。!!!!

え!私今絶対可愛くない。。


高橋くんが前から歩いて

んんんんーーなんで今。


高橋くんが私を見つけて手を振ってくれる。

私も手を振りかえそうと思ったけど、その勇気は無く、笑顔を返す。


やっぱり高橋くん背高い。

『体育?お疲れ』

『…うん、高橋くんは?』

『俺は現代社会だった』

『おお…斉藤?』

『斉藤だよー、今日も厳しかったわ』

『笑笑』

『そっちは?サッカー?』

『ううん!…えっとー、シャトルラン』

『え!?まじ!?』

『うん笑皆びっくりしてた笑』

『何回いけたとか聞いていい?』

『え私全然だよ!!!運動苦手だからさ!』

『知ってるよ笑』

『26回!麻美は49回!!!』

『じゃあ次体育だから越えれるように頑張るわ』

『…あ、そっか!超えたら教えて!!笑笑』

『超えなかったら??』

『超えなくても!』

心臓が私の心臓が。一年生の時によく話してたから今でもお互いに1人の時はたまに話をする。

ちゃんと笑えてたのかな。緊張し過ぎて口角が痛い。麻美がトイレから帰ってきた。

『荷物ありがとー!!

ん?なんで笑ってるの?』

『え?!笑ってない笑笑!!!』

『笑ってるじゃん〜!!』

『笑ってないよ笑笑』

『あ、そういえば今日お昼忘れちゃった。』

『いいよー!購買行こ笑!!!』

『ありがとう〜!!京子様ー!!』


数学の時間私は終わったはずのシャトルランがずっと頭にあった。

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