第7話 1個と言わずに何個でも

夏休み、じいちゃんの家に遊びに来ていた俺は面白半分で入った鬱蒼とした裏山で、いかにも怪しげな小さい祠を壊してしまった。

なんの祠かは分からなかったが、直感で「まずいことをした」と思った俺は半べそをかきながらじいちゃんに祠を壊したことを伝えた。

じいちゃんは話を聞き終えると、俺の頭を撫でながら

「いいんだ、むしろもっと壊しても良かったぞ?」

と、優しい笑みを浮かべながら言った。

その後改めて裏山に行ってみると、薄暗い山の中には夥しい数の祠が乱立していた。

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