第3話
1959年11月
いよいよ各大名が動き出した。
松平家も多分に漏れず今川領に攻め込んだ。
11月に吉田城、翌年一月に長篠城を落として三河統一を成し遂げた。
ここでお約束の一向一揆からの正信離脱。5年後にかえってくるだと?
ほとんど終わってるんじゃないの。
3月、5月、7月で遠江を統一して移転、浜松改名。
2ヶ月に城一個づつしか落とせないのがもどかしい。
城主になるまでは如何ともし難い。
ここで全国の様子をみてみよう。
やっぱ上杉、弱すぎ。春日山城落とされとるやないかい。
あの程度の援助ではだめってことかな。
あと六角家によって足利家が滅亡。とりま細川藤孝は確保しておく。
そうそう、これで馬蝗絆が行商人からカエルのだ。ゲコ!
絵柄は冴えない安物と同じなので騙されるのを覚悟で茶碗は買っておこうか。
盟主信長公は墨俣を作る前に大垣城を攻め落とした。
元気溌剌信長公だった。
墨俣からの半兵衛出奔、美濃3人衆調略などは吹っ飛んでしまった。
藤吉郎の勲功が削られて出世が心配だよ。
今川家はあと興国寺城を残すのみとなった。
松平家はもう大丈夫と判断して出奔。
配下武将がまたいつか殿に仕えたいと泣けるようなことを言ってくる。
大丈夫、茶器城主になってすぐ迎えに来るからね。
茶道技能2,茶室を開いたうえで、座の仕事など受けていなければ問題なく城主になれる。
しかしすぐに信長公に仕える前に松永久秀に仕官する必要がある。
理由は謀反をそそのかして独立させ、大名に成らせておく必要があるからだ。
忍、そなたはついてきてくれるか?の問いに勿論ですとも!と答え、謀反後
すぐ出奔。2枚舌の忍、本領発揮だぎゃ。
実はこの時点で腕白信長公は美濃を制圧して岐阜城に移転していた。
狙う城は清洲城一択。きっちり仕留めたよ。
兵士2万、軍資金10万貫、兵粮6万石て反則じゃないかい?
ずいぶん楽に軍備増強ができそうだ。
浪人になった以前の家臣達を再登用、藤孝、長安、長盛、祐光の4人に加えて
大殿から与力として、長秀、成正、利家になんと半兵衛がもらえた。
藤吉郎による半兵衛調略が飛んだためだ。あと砥石城の真田昌幸と松平家から蜂須賀小六、赤松家から黒田官兵衛を引き抜いた。
さらに、斎藤家の浪人、美濃3人衆も雇ってかなり人材はそろっている。
錚々たる顔ぶれだ。これならすぐに国主になれそうだ。
以前は一人でも多くの家臣が欲しかったので、たとえカスみたいな能力でも(失礼な奴だな)、顔がリアルゲコタだろうが雇いまくっていた。ちなみに楠長諳をリアルゲコタ1号に認定した。
家臣達に主命、主に長期修行を与えて置き軍備を揃えに全国を巡る。
10万貫をもってまず大筒買いに行く。堺では毎月、平戸では月末に行き月が変わって2ヶ月分をまとめて買った。最終目標1200丁! 統率60以下の文官は算術と弁舌を上げてから大筒を買い続ける役目だ。カスみたいな能力でも技能さえ上げておけばぜんぜんおk。永遠の大筒買い続け隊に入れておく。大筒は自分で買うより家臣に買わせるほうがずっと安いのだ。
野戦で遠くから大筒でボコりまくることで(卑怯者かよ)、普段のストレスを発散させているといっても過言ではない。
馬は東北で6か所廻って6000頭ぐらい買う。交渉に自信があれば10万貫で足りるだろうが、念の為名産品を積んでおく。それでも足りなければ米屋で米を売ればよい。騎馬隊は大筒隊を守るための消耗品として、減った分は近場の町の馬屋で補充
すればおk。格安の馬は当りとはずれがあるのにゃ。
鉄砲はあまりいらにゃいが趣味的に騎馬鉄砲を使いたければ、商家でまとめて買うのが早い。在庫がなくなればもう買えないけどね。
そういえば、最近行商人みかけなくなったな。少し脅しが過ぎたのかな。
と思った矢先、なにやらよさげな槍を抱えた詐欺師、もとい行商人を見つけた。
後ろから声を掛けると、飛び上がって尻餅をついたよ。
どれ、その槍みせてごらん。笑顔で言うと、泣きそうな顔で槍をさしだした。
この絵柄はまさしくあれだ!でかしたぞ、ペテン師。400貫で買って進ぜよう。
銭と引き換えに槍を分捕ったら、そそくさと逃げて行ったよ。
よく見るとなにやら、べっちょりと濡れている。あやつのよだれじゃないか。
いくら垂涎の的と言ってもこれはないよ。
よだれを拭き取ってから急いで鑑定団に依頼すると
まさしく天下の名槍、日本号であるか。興奮のため言葉使いが少し変だニャ。
普段は山賊など出くわしたくないが、今は切れ味を試してみたくてたまらない。九条翡翠の如く、悪魔の踊りの鼻歌を口ずさみながら、わざわざ賊のいそうな山道を歩くのだった。この槍、呪われてるのかもな。温厚なそれがしが、いまは血に飢えた野獣のようだ。
ふと我に返り、そうだった、今は一刻も早く軍備を揃えないと。でも心の中で山賊ちゃんに早く会いたいと願う忍だった。
騎馬に鉄砲、大筒。着々と揃えて戦に備えていく。
これでまた一歩野望に近づいた!
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