第35話 正しい攻略 2

「じゃあ、次は中で撮ろうか」


「はい」

 そう応えると皆でゲートをくぐった。

「目的地に歩きながら撮ろうか!後で編集するから、マズイとこあったら言ってね」


「はい、分かりました」


 ゴブゴブさんは撮影用ドローンを飛ばした


「と、いう事で今回はサファリダンジョンに来ました!

 なんで今更サファリダンジョンに?とか、お前テイムモンスター1匹だから意味ないだろ!って思うよね!

 ところが今回とんでもなく革新的な事実が発覚するかもしれないんです!

 テイマーの常識がひっくり返るかもしれません!

 大袈裟だって?とんでもない!この検証が全部成功したら、きっとテイマーは全員ここ来ることになると思うよ!

 詳しいことは!今回の発見者の俊輔くんにきいてみよう!」


「あ、お願いします」


「まずは、どうして僕と一緒に検証しようとおもったのかな?

 君もテイマーなら自分で検証できそうなもんだけど」


「あー俺のクラスは正確に言うとテイマーじゃなくてラビットマスターなんです」


「えぇぇぇ!あの過去に1人しか居ないっていう伝説のクラスじゃないか!

 あ、いや、でも失礼を承知で言うけど、君まだ1か月くらいで既にEランキングダンジョンのここ制覇してるよね?

 とても噂通りの最弱職業に見えないけど」


「あ、それなんですけど、はっきりしてないんですけど、どうもラビットマスターってウサギしかテイム出来ない代わりにユニークモンスターに進化させられる職業らしくて。ただ、条件クリアしないとユニークモンスター作れないんですよ、おそらく最初の人はそこ失敗してユニークモンスター作れなかったんじゃないかなって思います」


「それはとんでもない事実じゃないか!え?僕の配信で公開しちゃって良いの?」


「あー、俺配信する気ないし、別に隠してる訳じゃないんで」


「そ、そうなんだ、その事実だけでとんでもなくバズりそうだけど。あ!良ければテイムモンスターを見せて貰えないかい?」

 そういえば今日はキャリーに入れたまんまだった。


 ゴブゴブさんメインで考えてたから、ウチの子必要ないかなって思ってた。


「あ、良いですよ。

 まずはノバ、1番最初にテイムした子です」


「うん?見た感じちょっとキラキラしてるシルバーラビットって感じだけど?」


「そうですね、元はシルバーラビットで1番見た目変わってないです。

 でも、通算6回ユニークモンスターに進化してて、その時覚えたスキルのシナジーがめちゃくちゃ強力で!

 全部使用した時の制圧力はウチでも1番だと思います!」


「へぇこの子がねぇ、そのうち1回見せてほしいな!」


「あ!是非!見てください!

 で、この子が今回のここの検証の発見というお手柄をあげたパルです。

 元はボーパルバニーだったんですが、今はクノイチバニーっていうユニークモンスターになってます。

 元ボーパルバニーなんで即死攻撃がパッシブで付いてて、それに手裏剣と金遁の術っていうスキルがバッチリはまって遠距離の即死攻撃ばら撒きます」


「うわーそれは強力っていうか凶悪だね!」


「はい、でこの子がドンです。

 この子はぁ、恵ちゃんこれに乗って移動して良いよ」


 恵ちゃんが大きなバッテンを出してる。


「あーそっか映るのNGなんだっけ、恥ずかしがり屋さんだもんね」

 これはゴブゴブさんに言われた演出だ。


 後で映り込んだ時に変に話題にならないようにもう1人いる事だけは話題にがしておいた方が良いって話になった。


「じゃあ、朱里ちゃん乗ってみて」


「はーーーい!」

 ドンにダイブする勢いで乗り込んだ。

 そういえばいつも乗って無かったな。


 恵ちゃんに遠慮してたのかな?

 2人くらい乗れそうだから、後で恵ちゃんに相談しよ。


「へぇぇ、乗れるんだ!これは面白い!」


「そして、最後の子が因幡の白兎のピノなんですが、この子は元々麒麟で、あ、これ言っちゃって良いんですか?」


「あ、ピー音入れるから大丈夫、少なくてもその子の元になった子はテイム出来るって事だね?」


「能力は元々の能力を引き継いでいるらしく」


「おっと、そこから先は実物に会ってからのお楽しみにしよう!」


「あ、はい」


「じゃあ、その最初のトリガーになった所まで移動しよう!」


「はい!」

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