第17話 戦闘
芋掘りダンジョンについて早速パーティ登録して、3階まで降りてきた。
恵ちゃんの体力が心配だったけど、意外に頑張ってついてきてるから思ったよりペースを落とさないでいい。
「パルちゃん、どうちましたぁパルちゃんも食べたいでちゅかぁ。
あ、ノバちゃんごめんでちゅよ、私の頭に登ってくだちゃいねぇ」
…まぁ、ずっとこんな感じなんだけども。
際限なく食べさせてるそれは魔石なんだよね。
このままだと溜め込んでたウサギ魔石を食い尽くしてしまいそうな雰囲気だ。
その姿も可愛いから良いんだけどね。
暇見て魔石回収にウサギ小屋行かないとならんかもなぁ。
前回のオーク狩りとは反対側に位置する山の麓までやってきた。
ここからは慎重に行動しないとな。
「パル」
恵ちゃんにも聞こえるように声を出してのパルを呼ぶ。
俺がやって欲しい事は既に伝わっているので素早くパルが移動してそのまま前方の森の中に消えていく。
恵ちゃん、そのなんとも寂しそうな顔するのやめて貰っていいかな?
もちろん口に出して言って嫌われたくないから言わないけど。
ほどなくしてパルが戻ってくる。
身を潜む持ってるから、こういう偵察行動はパル向きだと思ってるんだけど、どうなんだろう?
サイズやステータス考えたら、ノバでも良いのかな?
まぁ、ちゃんと言われた事出来てるからパルでいっか。
パルの先導でワイルドボアの集合場所まで移動した。
そこには10匹ほどワイルドボアが居た。
パル曰く、ひとつ目の場所らしい。
こんな場所がまだ、あちこちにあるらしい。
前もって打ち合わせしていた通り、スリングの射程距離まで近づく。
「テイムリンク」
これを合図代わりに、恵ちゃんが威力無視でとにかく当たる事重視でスリングで石を投擲する。
ノバが足にピンポイント&パラライズで相手の戦闘能力を奪いにいく。
即死したら困るのでパルは魔石回収&ドロップ品回収係。
そして、全員に恵ちゃんのスリングが当たった事を確認したら殲滅。
「しかし、恵ちゃんめちゃくちゃ上手いね」
「え!あ、その、ダ、ダンジョン潜りたくて練習したんや!」
「そうなんだ、偉いなぁ」
「えぇ、まぁ」
魔石は俺がもって、他のドロップ品は恵ちゃんが背負っている白いランドセルっぽい感じのリュックに入れていく。
これが錬金箱になってるそうだ。
アルケミストボックスのスキルは任意の入れ物を拡張するスキルで元の容量が大きいほど入れる量も大きくなるそうだ。
100倍くらい入るらしいので今はこのランドセルっぽいやつで充分だけどね。
「割とあっけなかったな」
「そうやね、ウチもなんか拍子抜けやったわ」
とりあえず、パルの見つけた場所を全部周って、そこからパルとノバで偵察行ってもらって更に追加で周って、全部で12箇所を潰した。
「リュックにまだ入る?」
「うーん、そろそろきっついかも。
現在147匹討伐してて、肉が41個、牡丹って呼ばれる上質肉が7個、毛皮が30個、牙が17個
入っとるやんか。
ウチの錬金箱だと、あと数頭分で埋まっちゃうと思うねんなぁ
ごめんやで、次来る時もっと容量大きいの用意しとくわぁ」
「いやいやいや、俺だけだったらほとんど諦めてほとんど置いて帰っていたから、充分だよ!とりあえず1回戻ろう」
「うん!」
いやぁ今日は良いデ…探索だなぁ。
めちゃくちゃ楽しい!
【後書き】
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