街
街を歩くひとりひとりをバスの中から、電車の中から眺めるときに考えること。
あの人は今までどんな人生を送ってきた、どういう人なのだろう?ということ。
杖をついたおばあちゃんとその少し先をたまに振り返りながら歩くおばさん。少しイライラしてるけれど、置いていくことも出来ないから結局手伝って、ふたりで一生懸命に歩いていく。
娘をふたり連れた両親。明らかに日本国籍では無さそうだが日本語を流暢に話す彼らは今までどんな経緯でここに来たのか。将来どこで死にたいのか。
荷物の少ない大学生。昼からの授業か、今終わったところか。自転車を漕いでどこかへ走り去っていく。きている服はちょっとオシャレで、動きやすそうなものであった。彼はどこに行くのだろう?この後はバイト?彼女とデート?好きな人との飲み会?
私にも人生があるように、誰かにも誰かの歩んできた道取りがあって、思いがある。
私達は社会の歯車だ、なんていつも言われるけど、歯車だって思いがある。感情がある。
決まりきった道を歩んでいる者など誰もいない。私は、そう思うから。
街には出会いも、別れもある。それぞれの家庭があって、悩みがあって、嬉しい、楽しいことがたくさん溢れている。それを人々が分かちあう、それこそが暖かい街なのだと私は思う
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