閑話 歴史


500年ほど昔のことだこの世界には4つの国が存在してた。


ユグドラシル王国

ハイエルフのユグドラシル家の者が国王に

つきとても長い歴史のある王国だった。


エルフは他の種族よりも魔法に秀でているため、とても豊かで発展している国だった。


エリシアント王国

獣人のエリシアント家が国王を努めており、

いろいろな獣人の共同体だった。


勇敢な兵士が多く逞しい軍隊を保持していた。


ハイマー王国

ドワーフのハイマー家が王を務める国で、

ほとんどのドワーフが暮らしていた。


ドワーフは武器を作るのが得意だったため、

他国に武器を輸出していた。


バロニカ王国

人間が主に暮らしており、4国の中で最大の領土と人口を誇っていた。


多くの産業において圧倒的トップであったため、国力が非常に高かった。




しかし、約600年前バロニカ王国の国王が、

代わり新しく即位した国王が

バロニカ・アルサレドだった。


アルサレドは今までの外交主義から軍国主義へと変更し自国の国力を上げるための多くの政策を打ち出していった。


アルサレドは優秀であった。

貞操観念が逆転した世界で男に産まれたのにも関わらず国王になれるほどに彼は優秀だった。

そのため、彼の打ち出した政策は彼の思惑道理の結果を出していった。


アルサレドが国王に即位して約50年が経った。今バロニカ王国は一つの問題に直面していた。それは人口増加に伴う領土不足だ。


アルサレドは優秀であり強欲であった。

そのため彼が選んだ選択は他国との戦争をすることだった。


当時のバロニカ王国の兵力は約50万

他国の戦力は

ユグドラシル王国が15万

エリシアント王国が18万

ハイマー王国が12万

だった。


アルサレドはハイマー王国に宣戦布告をして

勝利した後にハイマー王国の領土を併合し

さらに鉱山などを手に入れるのが最も得策だと考え軍部に提案。


当時の軍部は圧倒的戦力差があったため、

嬉々としてこの案を受け入れた。


そしてついにバロニカ王国はハイマー王国に

宣戦布告をした。


このとき軍部は他の二カ国が介入する

暇もないほどに早く終わらせられると考えていた。


しかし、その予想は大外れとなった。


ハイマー王国に30万の兵が侵攻を始めた直後、ユグドラシル王国とエリシアント王国がバロニカ王国に対して宣戦布告布告をしできたのだ。


これは後に判明することなのだが、バロニカ王国がハイマー王国に宣戦布告をする三ヶ月前にバロニカ王国の行動を怪しく思った3カ国はユグドラシル王国の首都エルアラドにて

三カ国が話し合いを行い、秘密協定を結んでいた。


秘密協定の内容は主に2つ


一つは他の国が宣戦布告された時は必ず参戦すること。


2つ目は連合軍の結成だった。


獣人は身体能力が高くエルフは魔法に秀でているためエルフと獣人の連合軍を結成して、そこにドワーフたちが武器を提供するというものだった。


そしてついにハイマー王国とバロニカ王国の国境に広がるコルネア平原で戦争の火蓋が切られた。

バロニカ王国の30万と連合軍の30万がぶつかり合ったのだ。


連合軍はバロニカ王国が侵攻するならばハイマー王国だろうと狙いをつけ30万の戦力を配備していたのだ。


バロニカ王国が予想外だったことは2つ

数的有利がなくなったこととエルフと獣人を同時に相手にしなければいけないこと。


逆に連合軍が予想外だったことは敵軍の総指揮官がアルサレドだったことだった。


この戦いの結果で言えばバロニカ王国の辛勝だった。


両者の死者は10万を超えていて被害としてはとんとんだが、連合軍は総指揮官が死亡して撤退。勢いをつけたバロニカ軍は敵を追撃した。


ここで連合軍の弱みがでた、獣人は身体能力が高いため早めに撤退できたがエルフはここでの戦闘で魔力を多く使っていて撤退が追いつかなかったため5000人以上の逃げ遅れた優秀な魔術師が死亡した。


この戦いを皮切りに多くの場所で戦闘が起きた。


戦いが始まって約40年でハイマー王国の首都リヨンが陥落した。


ハイマー王国は降伏し戦争から離脱ハイマー王国ではバロニカ派の政権が立ち上がり

ハイマー家は権力を失った。


さらにエリシアント王国でクーデターが起きた。エリシアント王国内では多くの派閥の対立があった。今回クーデターを起こしたのが

そのうちの一つの犬系獣人の派閥だ。


エリシアント王国はバロニカ王国と休戦協定を結び、戦争から離脱した。 


バロニカ王国とユグドラシル王国の戦争はその後泥沼化していた。 


エルフたちは森林に籠り魔法や弓などでゲリラ戦を展開しておりなかなか決着がつかなかった。


そんななかアルサレドが死亡した。


死因は病気で急死だった。

さらにアルサレドは生前に後継者を決めていなかったため内戦が発生した。


これによりバロニカ王国はユグドラシル王国と講和条約を結んだ。


その後バロニカ王国は第一王女と第二王女の派閥に分かれて内戦が勃発長い時間の睨み合いの末に第一王女派が勝利した。


しかし、第一王女は無能であった。

勝利できたのもハイマー王国のバロニカ派が味方についたのが理由だった。


第一王女は後先を考えずに増税や強制徴兵などを行い国民からの反感を多く買った。


そして今から100年前パレードに参加していた第一王女は名もなき英雄により胸を刺され死亡した。


第一王女は自らの地位が脅かされるのを恐れて自分と血の繋がる者や王族と血が繋がっているものを片っ端から処刑していた。


そのため、今のバロニカ王国には王位継承者がいなく国は大混乱に陥った。


この混乱によりバロニカ王国は崩壊し13の国に分裂した。


そこから約50年は互いの国が睨み合いを利かせながらも平和が続いていた。


しかし、50年前にハイネ帝国がアルステラ王国に宣戦布告をして戦争が勃発。


当初はハイネ帝国が優勢でアルステラ王国はピンチに陥ったが戦況を一変させる戦闘が

エカルデ平原で発生した。

この戦いは後にエカルデの奇跡と呼ばれた。


当時第七軍を指揮していたアルノルト・レイ

が自軍約一万を持って敵軍約3万を打ち破ったのだ。


これによりハイネ帝国は70年の停戦を提案しアルステラ王国はこの提案を飲んだ。


この戦いで活躍したアルノルト・レイは平民から軍団長まで上り詰めたものであったため、爵位が与えられた。


本来なら子爵を与えるべきところだが当人はこの戦いで負傷しており前線で活躍することができなくなったという理由で男爵の位を希望したため、男爵の位が与えられた。


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