第4アルノルト・セネット
突然だが私には世界で一番かっこよくて可愛い弟がいる。
リオンは男性なのにも関わらず女性にとても優しいのだ。普通の十歳の男の子なら女子に対して抱く感情は畏怖や軽蔑などだ。
しかし、リオンは家族だけではなく屋敷にいるメイドにすら優しいのだ。
はっきり言って天性の女誑しだ。
私は戦闘向きのスキルを2つ持っていたため、十歳のときに王立騎士養成学校に通っていた。
私の持つスキルは突破と猛進というスキルらしい。
突破は相手の戦線をみただけで突破口が直感的に判るというものだ。
猛進は敵に突撃するときに機動力と攻撃力が大幅に上がるというものだ。
さらに猛進の効果は味方にも適用される。
余談だが、スキルには遺伝子が関係あると言われている。
アルノルト家のスキルは味方に対してバフを与えるものが多いそうだ。
強力な2つのスキルも相まって、私は学校では二年の時点で首席だった。
そんな中私の人生に変化が訪れる。
弟が生まれたのだ。
私は今までに何度か男性にあったことがあった。そして、その殆どが見るに堪えなかった
太っていたり傲慢であったりまた、こちらを見た瞬間に逃げ出すようなやつばっかりだった。
そんな男たちばかりを観ていた私は自分の弟がそんなふうにならないように学校を休学して弟と一緒に過ごすことを決めた。
生意気に育つようだったら私がビシバシ鍛えてやる。と思っていた。
十年後
「リオンお姉ちゃんのこと好きか?」
「うん、大好き!」
「私も大好きだぞ!」
私はものの見事にブラコンになっていた。
これはしょうがないだろう。
こんなにかわいくてカッコイイ弟がいたら
好きにならない女などいない。
私は将来この国の軍団長になることを目指している。私が軍団長になった暁にはリオンと二人暮らしを始めようと思っていた矢先、
リオンがとんでもないことを言い出した。
「俺将来この国の軍団長になる!」
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