第2話転生


神との別れを告げた俺は次の瞬間に意識を失った。


「奥さま大変です男の子です!」


「男の子!私はなんて恵まれているのでしょうか。我がアルベルト家始まって以来の初めての男の子を産めるなんて。」


どうやら俺の願いどおり俺は貴族の家に産まれることができたらしい。だが目がまだ開かないので状況がわからない。


「男の子の名前なんて考えてもいなかったわ、早く考えてあげなきゃ」


そうこうしているうちに俺はまた眠気に襲われて眠りについた。




俺が転生してから約三年が経った。

この三年間にわかったことは色々とあった。


まず俺には今姉と妹がいる姉はなんと俺よりも12歳も年上だ。

だが、平均寿命がかなり長いこの世界では

姉弟の年が離れてるのはそんなに変なことではないらしい。


では何故妹がいるのか、それは俺が男の子だかららしい。母親曰く男の子には年が近い家族がいたほうが安全らしい。


俺が産まれた家はアルステラ王国の男爵の家に生まれたらしい。

何でも先の戦争で母親が活躍していたらしい。


さらに俺は男の子ということもあり周りからかなり過保護に育てられている。

俺は今母親と姉と妹全員にハグされている。


母親の名前はアルノルト・レイ

姉の名前はアルノルト・セネット

妹の名前はアルノルト・シアン


そして俺の名前はアルノルト・リオン


今はこの4人で平和に暮らしている。

だが俺はそろそろ動き出そうと思っている。





今俺は5歳になった。母親に頼んで家庭教師をつけてもらおうとしたのだが、他の女がやるくらいなら私がやると言って姉が俺の家庭教師になった。


剣術も習いたいと言ったら母親に猛反対されたが、レイ(言わされてる)みたいなカッコイイ騎士になりたいと言って抱きついたら無事にオッケーが出た。




この世界に転生して十年がもうすぐで経つ

十歳になったたときに教会でスキルが見られるようになるため、俺はこの日を楽しみに待っていた。


なぜなら、この5年間で俺は剣術をとにかく練習した、そのおかげで俺は年上の女性にすら引けを取らないほど強くなっていた。


そのため俺は騎士の養成学校にいきたいと

レイに言ったのだが猛反対された。

ちなみに姉と妹にも猛反対された。


そこで俺はある提案をした。それは俺にスキルが3つあれば行かせてくれるというものだ。


この世界にスキルが3つある人間は国に10人いるかいないかレベルらしい。


さらにここは男女比がぶっ壊れた世界なだけではなかった。


なんとスキルは男性にはあまり発現しないそうだ。


歴史を遡ってもスキルが3つある男性は両手で数えられるほどらしい。


ちなみに男女比は大体1:5だそうだ。


そのためレイたちは勝ちを確信していた。

だがそれも1週間後の診断の儀までだ。





俺は貴族であるため、診断の儀は王都で行えるため馬車で王都まで来ていた。


王都の教会はとてつもない大きさを誇るが

それを埋め尽くさんばかりに多くの人が今日は教会に押し寄せている。


だが周りを見渡しても男子はほとんどいなかった。何でも男子は診断の儀に来ないやつがほとんどらしい。


しかし女子だとそうも行かない。

なぜならスキルがあるかないかで女子はこれからの人生が大きく変わるからだ。


それにしても今日は多くの人に話しかけられた。特に同い年の女子が多かった。

しかし、俺は今日で確信した。なんとこの世界の女子はほとんどの人が美人なのだ。 


年老いた人も今まで見たことも無かったが、おそらくこの世界では老いとは死ぬ直前に来るものなのだろう。でなければここまで老人を見ないなどありえないからだ。


そんな事を考えていると、診断の儀がついに始まった。


女子たちが次々と呼ばれていき、たまに歓声が上がっている。

おそらく珍しいスキルを手に入れたのだろう。


そんななか一際目立つ存在が一人いた。


それはエリオット公爵家の長女

エリオット・コニーであった。


なんと彼女は俺と同じスキルの3つ持ちだったようだ。


スキルの3つ持ちなんて女子でもほとんどいないため観客たちが落ち着くにはしばらくかかった。


女子が一通り終わると次は男子の番だ。


しかし教会の前で診断の儀をする男子は俺だけだったらしい。何でも他の男子は裏で調べてとっとと帰ったそうだ。


俺が壇上に上がるとあちらこちらから歓声が上がった。

なぜなら俺は誰が見ても、イケメンというほど俺の顔が整っているからだ。

神様ありがとう馬鹿にしてすいませんでした


そんなこんなで俺は水晶に手をかざした。


次の瞬間空中に映し出された俺のスキルを見て教会は大歓声となった。


その日俺は世界で9人目の3つのスキルを持つ男になった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る