第4話親父渾身のボケ?
これは、私が両親と一緒に暮らしていたころのお話です。私の両親はウォーキングが好きで、よく夫婦そろって散歩を兼ねて家の周りを歩きに出かけてました。やはり運動不足が気になるっていうことで、ウォーキングであれば、お金もかけずに、手軽にできますからね。そしてその日も夕食を済ませてから、食後の軽い運動も兼ねて、ウォーキングに行くことになったんですが、その時に私の親父が言い放った渾身のボケがこちら。
「さぁ、飯も食ったし、片付けも終わったし、運動も兼ねて歩きに行ってくるか」
母が
「そうやねぇ。あ、そうそうガソリンが少なくなってきてたから、給油しとかんといけんね」
「おぉそうかぁ。それじゃあ、ガソリン給油しに歩いて行ってくるかぁ」
私
「はぁ、歩いてスタンドに行くって、ガソリンはどこに入れるんよ」
「だから、歩いて給油しに行ってくるって言ってんじゃん。」
「いやいや。ガソリンは車がないと給油できんじゃん」
「へ?俺今そんな変なこと言ったっけ?」
「うん。思いっきりボケかましてた」
それを聞いていた母はマジで受けて腹抱えて大笑い。
「腹がよじれる」
って、涙が出るくらい大笑いしてました。そしてさらにオオボケをかました父。何をしたかって言うと、給油をしなければならないのは母の車で、自分の車は満タンに入っていたそうで、ガソリンスタンドまでいって、ガソリンを給油したそうなんですが、ほとんど入らず、
「おかしいなぁ。ほとんど入らんかった」
と言ってたんですが、
「ガソリンの残量を確認せんかったんかい」
と思っていたら、母が
「お父さん、ガソリンを入れんといけんのは私の車。お父さんは自分でこの間満タンに給油したって言ってたじゃん」
「オヤジ~。マジで大丈夫かぁ~」
と思った私ですが、父は今も母の実家で畑仕事をしながら、自分の愛車である軽トラを操って、運転してます。ガソリンスタンドまで歩いて給油しに行ってくるって、まさに親父渾身のボケでした。
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