釣り対決

釣り好きのAとBが、自分の釣り上げたものについて話していた。


「この前、すげえ大物を釣り上げたんだ」


「へぇ~。僕もこないだ沢山釣ったけどおおきくはなかったなぁ」


「大きさでは俺の勝ちだな! こーんなに大きかったんだぜ」


「量では僕の勝ちだろうけどね」


腕をめいっぱい広げて勝ち誇るAに対し、Bが返す。

それにムッとしたAがBに聞いた。


「沢山ってどれくらいだよ? どうせ5、6匹だろう?」


「いや、ちゃんと数えてはいないけど2桁は釣ったんじゃないかな?」


「そ、そんなに……。それはすごいな……」


「まあまあ。君が釣ったのは大きかったんだろう? 十分すごいじゃないか」


Bの言葉を聞いて気分を良くしたのか、Aは調子が戻ったように話し始めた。


「デカいだけじゃないぞ! 調べてみたら珍しい高級魚だったんだ!」


「高級魚? すごいじゃないか。それは勝てなさそうだ……」


「なんだなんだ。数だけ多くても大したもの釣ってないってことか」


「まあ珍しくはないだろうね。というか、よく知らないんだ」


「知らない? いったいどこで釣ってきたんだ?」


「インターネット掲示板だよ」

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