第四話
僕はおそるおそる、聞きかえした。
「あ、あの。お
するとお姉さんは、元の明るい表情に
「あ。お礼してくれる気、あるんだ~。やった~、ツイてる~」
「あ、あの、だから。どうやって、お礼をすればいいんですか?」
「
「ダ、ダンジョン?! こ、ここって
するとお姉さんは、あっさりと答えた。
「そうよ、ここはダンジョンよ。洞窟じゃないわよ」
そうだったのか、ここはダンジョンだったのか……。いやいや、ダンジョンでも洞窟でも、あんまり関係ない。さっきの
「あの~。お姉さんも気づいていると思うんですけど、僕たちまだ子供なんですよ。だからこんな
するとお姉さんは、表情を
「まあ、
そして両手を胸の前で組んで、うっとりとした表情になってしまった。僕は、思った。このお姉さん、変な人だ。美人だけど、変な人だ……。そして僕は、このお姉さんの
だって最近、読んだマンガに、『女性に年齢を聞いちゃ、いけません!』っていうセリフがあったから。このお姉さんは、もちろん女性だ。だから僕は、聞かなかった。そして僕は思い出して、お姉さんに言い放った。
「だから僕たちはまだ子供なんで、こんな危険なダンジョンの調査の手伝いなんて無理ですよ!」
するとお姉さんは、ニッコリと
「でも君たち、人間よね? そして、ジョブ
ジョブ持ち? 何それ? 僕は確かに人間だけど、それと関係があるのかな? なので、聞いてみた。
「あの~。ジョブ持ちって、何ですか?」
するとお姉さんは、説明してくれた。ジョブ持ちとは魔力を使って魔法を使ったり、魔力を使わないでスキルという技を使える
ちなみに私のジョブは魔法を使えない
「いやいや、僕は魔法なんて使えませんよ! それに僕のジョブなんて、分かりませんよ!」
するとお姉さんは、意味ありげに微笑んだ。
「まあ、今はそうでしょうね~」
そして背中に
「さ、これを
「は、はあ……」
僕はその丸まった紙のようなモノを、
「うんうん。やっぱり君のジョブは、神官だったんだね。でもレベルが1だから、まだ何の魔法も使えないけど」
「神官? 神官って何ですか?」
するとやはりお姉さんは、説明してくれた。神官とは、神に
「どうしてお姉さんは、僕のジョブが神官だって分かったんですか?」
「ふふふ、その
僕は、青色で丸や長方形の
私はエルフの
ふーん、そうなんだ。僕は一応、納得した。でも、
そして、もう一つの疑問があった。『この惑星』って言ってたけど、名前は何っていうの? エルフがいるから、もちろん地球じゃないこは分かるけど。するとお姉さんは、答えた。
「ここは、惑星トラニバ! ようこそ、惑星トラニバへ!」
いや、ようこそって言われても……。別にきたくてきたんじゃ、ないんだけど……。あー、あの
それにしても、惑星トラニバか。お姉さんは地球のことを異世界だと思っているようだけど、僕にとってはこの惑星トラニバの方が異世界だよ。エルフはいるし変な生き物はいるし、魔法も使えるみたいだし……。まあ宇宙にはたくさんの惑星があるみたいだから、こんな惑星もあるんだろう。
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