第三話
僕は
「逃げるぞ、
そして僕は、今きた道を走って
でも僕は、走るのをやめた。穴がある場所が、行き
僕はスマホのライトで、行き止まりを
そうか、この穴は時間が
「何やってるの、
僕は力なく、
「穴は、消えた……」
「え? どうしたって?!」
僕は今度は振り返って、直道に向かって叫んだ。
「穴が消えちゃったんだよ!」
「え? そ、そんな……」
そして僕の
「え? ウソ? どこにも無い! 穴が無い!」
僕は思わず、
「だから、そう言ってるだろう! 穴は消えちゃったんだ!」
すると直道も、怒鳴った。
「それじゃあ、どうするんだよ?! 僕たち、元の場所に帰れないのか?!」
「ああ、そうだよ! ちくしょー!」
だが僕たちは、怒鳴りあっている場合じゃなかった。さっきのナイフのようなモノを持った
「た、助けて!
でもやっぱり、誰もこなかった。それでも僕は、叫び続けた。今の僕には、それしかできないから。
「た、助けてよー! 誰でもいいから、助けてよー!」
でも三体の奴らは、ナイフのようなモノを
『ズシャ、ズシャ、ズシャ!』
何だろうと思って僕は、おそるおそる目を
よく見てみると、背が高いから
ふと頭の上を見ると、明るい光を放つ小さな
そして真っ白で
そして僕はもう一度、安心した。この洞窟に、人がいたからだ。この人に聞けば、この洞窟から出る方法が分かるはずだ。そう思って僕はそのお姉さんに、話しかけた。
「あ、あの、すみません。ちょっと聞きたいことが……、って、え? ええ?!」
僕は話しかけている
「君たち、人間だね。まだ小さいから、子供かな?」
しゃ、しゃべった?! 僕は当然、驚いた。でも、安心した。だってちゃんと、話ができるようだから。僕は取りあえず、お
「あ、あの。さっきは助けてくれて、ありがとうございました……」
するとお姉さんは、右手をヒラヒラと振った。
「いいの、いいの。
そう言ってお姉さんは、僕と直道をジロジロと見た。僕はちょっと不安になって、聞いてみた。
「あ、あの。僕たちが、どうかしましたか?……」
するとお姉さんは
「ふっふっふっ、君たち。
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