第2話:噂を確かめねば・・・。

拓人の脳ではいつも誰か知らない男と女がエッチしている。

エッチい動画の見過ぎだ。


だけど拓人は別に異常なワケじゃない・・・拓人の年齢の男ならそれが普通

・・・そういう時期なのだ。


むしろ女の子に発情もしなければ興味も示さない男の方がおかしいのだ。


切なくて悩んでやるせない思いを抱えながら少年は大人の階段を登って行く。

それが青春ってもの。

汚れきったおっさんと違って拓人のエロは純粋無垢なのだ。


そんな日々の中、拓人は冒頭で言った例の那月の噂を耳にしていた。

那月に頼めばエッチの練習させてくれるって?・・・。

でも、いくらなんでも・・・子供の頃からよく知ってる那月がそんなこと

するだろうか?。


でも火のないところに煙は立たないとも言う。

噂になるってことは、まったくの嘘いつわりじゃないかもしれない。


だからそれを確かめないと気が済まないと拓人は思った。


もし、その噂がただのガセだったら間違いなくセクハラだし、疑った俺に

那月のビンタが飛ぶのは目に見えてた。

だけどもし、本当のことなら・・・間接的にとはいえ那月とエッチの

真似事ができる。


ビンタ覚悟で行ってみるか・・・当たって砕けてみるか。


そこで拓人は休み時間、那月のクラスに行った。

別に悪いことをしてる訳でもないのに、こそ泥みたに辺りを伺いながら・・・。


そしたら那月は机に突っ伏して眠っていた。

近くによってみると・・・寝顔も可愛いし寝息も可愛い。

起きてない時の那月は悪口雑言言わないからなおさら可愛い。

起こすの可哀想って思ったけど・・・


「先輩・・・せ〜ん〜ぱ〜い〜!!」

「寝てるとこ悪いけど、起きてもらえませんか?」


「先輩?」


修斗は那月の体を揺すった。


「しばくど!!・・・私に断りもなく触るな・・・たく


「起きてんじゃないですか?」


「寝たふりだよ・・・どこに敵が潜んでるか分かんないからな」


「野生動物じゃあるまいし・・・」


「うるさい!!」


そう言って那月は拓人を見た。


「・・・・・・・・・」


「あん?なに固まってんだよ、拓」


「すいません・・・先輩があまりに可愛すぎるから見とれてました」


「あ〜もう毎回それだろ?聞き飽きた・・・おまえ他のこと言えないのか?」


「俺にはそれで充分です、それ以上の表現見当たらないし・・・」


「あ〜もういいわ・・・拓・・・私に何か用?」


「え?分かるんですか?」


「言ってみただけ・・・当たってたか?」


「当たってます・・・油断も隙もないですね先輩・・・Xメンみたいです」


「Xメン?」


「プロフェッサーXです・・・人の心が読めるんです」

「え〜とスタートレックのエンタープライズの館長、ジャン・リュック・ピカード

です・・・知ってます?」


「知るか・・・余計、分かんないよ・・・んなことどうでもいいから・・・」

「用ってなに?・・・どうせしょうもないことだと思うけど」


「あの、それがですね・・・って言うか、こんなところで告っていいのかな?」

「そうだ、先輩・・・帰りでいいんで、えっちゃん「たこ焼き屋」に寄って

たこ焼き食って帰りませんか?俺のオゴりで・・・」


「まじ?・・・イクイク・・・私、あそこのタコ星人が乗ってるたこ焼き 大好き」


「俺も大好きです・・・先輩のほうがもっともっと好きですけど・・・」


「なんだって?」


「あ〜聞こえてなかったらいいんです・・・あとで告りますから」


つづく。

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