第12話 突然
「春人、緊急要請だよ。」
そう言われて、トイレの
ドアを、叩く、あかり。
しかも、時間は、朝の4時
「マジで!」
「ごめん。春人、冗談で、
言わないよ。」
こんな、格好の悪い所から、
緊急要請のあった場所に、
急いで、駆けつけた。。。
緊急要請には、
30分と言う、縛りが
ある為に、何処にいても、
何をしてても、呼ばれる
から、毎日、呼ばれない
事を、最近は、心から
願いながら、生きている。
「春人、今日の情報。」
あかりから、ノートを、
受け取ると、早速、
目を通す。。。
「なるほど、今回は、
100年前に、
来てる見たいだな。
この服装じゃ、目立つから、
最初から、隠れて行こう。」
「そうだね。」
あかりが、頷くと、姿を
消して、続きを、
詳しく読む。。。
今回の、事件は、
人が、消える事象が、
多発して、この村の
殆んどが、
行方不明になった。
事件の究明、もしくは、
解決を望む。。。
「あかり、ちょっと、待て、
村の殆んどがって、
これは、大規模災害。。。
世界ランカーの、
仕事だぞ。。。
それが、何故俺達に?」
「わからない。私も、
何も、聞いてない。。。
でも、この時代の、
タイムゲートは、
次、何時開くかわからない。
だから、最低限、次の
時のために、情報だけでも、
集めて帰らないと。。。」
「そうだね。あかり。
今回は、情報集めに、
集中しよう。無理に、
危険を侵す事は、無いよ。」
大規模災害。世界ランカー
限定の、ミッションで、
被害人数が、1000人を、
越える事例。
一般的な、悪霊退治の隊員は、
被害規模10人以下と、
決まっている。
「春人、今回の事件、
この時代に来ているの、
私達だけじゃない。。。
今、真弓から、連絡来たよ。
辰巳も、一緒に来てる。
町外れの、川に掛かる、
橋で、合流しようって。
位置的に、すぐ側よ。」
「わかった。すぐ向かうと、
伝えてくれ。」
俺達は、その場所から、
10分程度で、橋に、
到着した。。。
既に、真弓と、辰巳は、
橋に寄りかかって、待機
していた。
二人が、こちらに気付き、
手を振っている。。
そこに、あかりが、
切り出した。。
「真弓、辰巳、今回は、
どう言う事なの?
何故、ランカーじゃない、
私達が、ここに呼ばれたのか
何か知らない?」
真弓も、組織からの、連絡を
受けて、来ただけで、
俺と、あかりが、この時代に
来てる事を、探索の、能力で
見付けて、初めて知った
らしい。
辰巳も、知らなかった
みたいで、俺達二人を見て、
心配そうに言う。
「あかり、どんな悪霊が、
いるか、わからない状況
だ。春人君を、守って
やってくれ。」
「わかったわ、辰巳。
春人は、私が守るから、
心配しないで。危険を
感じたら、二人には、悪い
けど、先にもどるね。」
二人の会話を聞いていると、
無性に、みそっかすの、
自分と言う立場に、
泣きそうになるが、
こう言う事は、
この先、ずっと、つきまとう
仕方の無い事だ。
あかりが、振り替えると、
こっちに、ウインクして、
話を合わせろと、合図
している。
俺は、ポケットに、手を
入れて、わかった。の、
サインを出した。
少し前に、言葉以外
で、意志疎通出来る様に、
簡単な
ジェスチャーを、あかりと、
話し合って決めていた、
俺達だけの、合図だ。
その後、あかりと、
俺は、町中を探索して、
真弓達は、事件の頻発した、
川を調べる事になった。。
町中を調べていると、
全く、人の気配が
無い事に、気付いた。
「あかり、人の影も、
気配も無いな。今回の、
悪霊は、何だと思う?」
「この場所の人達を、
まるごと消すとなると、
恐らく、
さらってるんじゃなくて、
別の空間に、飛ばしたと、
考えるのが正解かもしれない。」
「そうだな。それが一番、
妥当な、考えだね。。
そう考えると、
誰もいない時点で、
悪霊も、いないと思う。
向こうにしてみれば、
用は、済んだのだから。」
「いちど、真弓と連絡
取って見るね。」
「ああ、そうしてくれ。」
しかし、俺は考えていた。
今回の任務は、
最初から、おかしいと。
悪霊のいない場所に、
送られたと言う事に、
なるからだ。
もしくは、一瞬で、
多くの、人達を、
さらったか。。。
もしも、そんな事が、
出来るなら、それこそ
脅威的な、力を持ってると
思う。。。
その後、真弓、辰巳と、
合流したが、今回は、
なす術もなく、
失敗に、終わった。。。
「何だったんだろうね。」
戻ってきて、開口一番、
あかりが、神妙な顔で、
ポツリと言った。。。
俺も、今日の違和感について、
色々と、考えた。
間違いなく、大災害レベルなのに、
俺のような、みそっかすを、
送り込んで、どうしようと、
言うんだ?
もしかして、俺の事が
バレてるか、疑われてる?
まさかな。。
そうだとしても、
今は俺の出来る事は、
ギリギリまで、知らん顔する。
それしかない。。。
「なぁ、あかり。」
「ん。」
「せっかくの、自由な時間だから、
昼寝でも、するか。」
「うん。朝はやかったもんね。」
あかりに、腕を、「ポンポン」と、
叩いて、腕枕をして、
俺たちは、
幸せな、昼寝をした。
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