第4話 僕と大魔王 出会いとエアーガン
この話しは僕が現在も親交のある友の1人、大魔王との出会い+αな話。
出会いは中学に入学し始めた5月、僕の入学した中学は恐ろしいおバカちゃんたちのいる学校で、2000年を迎えたこの国でまだパンチパーマやソリ込みボーイたちがバリバリ現役、更に驚異の多国籍校で僕の代だけで20数か国通っているカオスっぷり。そんな学校に入学した僕はビビりながらの1ヶ月が過ぎ少し心に余裕が生まれてきた来た時にアイツと出会った。
僕の教室は3階にあるので階段を上っていると
ゴロンッゴロン
何か大きなものが音をたてて落ちてくる音が聞こえてくる
岩?
僕はインディー映画のように岩でも落ちてくるのかと身構え始めると、それよりも上の方から人の声が聞こえてくる
オーーーイ!と、止まれー!!
上から聞こえてくる大人の男性の叫び声
一体何が上で起きているんだ・・・?
さっきも言ったが僕の学校はおバカちゃんが溢れている・・・先週もクラスメイトが渡り廊下で花火大会をしていたし、一体何なんだ??
僕が恐る恐る構えていると
ゴロゴロゴロッ!!
音を立て制服を着た男が階段落ちをしてきた。
shockや舞台でしか見たことがない階段落ち、しかもあれって長い階段を真っすぐ落ちてくるんじゃないの!?今目の前に落ちながら現れたってことは・・・曲がりながら落ちてきたってこと!?
僕が唖然と見ていると男は僕の横を転げ落ちその数秒後に先ほど叫んでいた声の主で、後で知ったがその男の担任先生が走りながら降りてきた。
階段落ちしてきた男はむくりと起き上がると
「いや~、まだちょっと痛いな、まだまだだな」
肘を抑え悔しがる男
「バカ野郎!岩かお前は!?」
ブチ切れる先生
と、ドン引きな僕。
この日こうして僕は長い付き合いになる友と、数か月後僕の部活の顧問、そして2年3年と僕と友の担任になりひたすら巻き込まれる先生が出会った瞬間だった。
教室に入りクラスメイトに起きたことを話すとあの男は大魔王という男だとわかった。階段は落ちるもの、人は投げるもの、廊下はバク転するもの、という怪物で僕より一回り以上デカく腕力と機動力を兼ね備えたまさに大魔王のような男だった。
それから数日、大魔王があんな事をしているのはアクション映画好きが高じてスタントマンになりたくやっていることだと知った、そういう理由だと知れば慣れるかというとそんなことはなく、登校時に大魔王のクラスに目を向けると誰よりも早く登校した大魔王がベランダにぶら下がって懸垂している。
大魔王・・・そこ3階だよ??
僕はずっとビビっていた。
そんな大魔王とも交流を持つようになり今日も放課後僕らは10何人で遊ぶ
その遊びとは
ドロ警と缶蹴りを合わせたもので泥棒側は缶を蹴ることを目標に警察側は缶を守りつつ泥棒をタッチして捕まえるハイブリットな遊びをしてしいた。
僕らはたかが遊びといえど本気を出し100均で買ってきたサングラスなどをかけ追いかけ追われをに白熱しエアーガンで缶を狙う者、携帯電話を無線のように使い連絡を取り合うなどマジで行っていた、そう、マジでやっているからこそアクション映画好きの大魔王はどんどんマジになっていった・・・・
事件は泥棒の僕が少し高いところから缶とそれを守る大魔王を見守っている時に起きた。
「ウオォー!!」
果敢に突っ込んでいった顔面がホームベースのベースはあっさり大魔王に捕らえられそこから牢屋にぶち込まれようとしたとき大魔王の足が止まり、おもむろにしまっていたエアーガンを取り出し。
「おい、仲間はどこだ?」
ホームベースの太ももめがけ銃口を向ける大魔王。
仲間はどこだ?アクション映画でよくあるフレーズだが大魔王、僕らは中学生、同じ場所に留まっているはずもなく、ホームベースの答えは
「場所?知ってるわけ無いだろ!」
当然そう答える、すると
パンッ!!パンッ!!
エッオー
めちゃくちゃ太もも撃ってる・・・
「ウ・・・・ウァァァァァァ!!」
太ももを押さえ叫ぶホームベース
「仲間の場所はどこだ?」
「だから知らないって!!」
パンッ!!パンッ!!
「仲間の場所はどこだ?」
「知らねーy・・・パンッ!!パンッ!!
ウァァァァァァ!!」
僕は何を見せられているんだろうか?
取り調べという名の拷問を見せられ続けている怖すぎる状況。
ホームベースは最後にまた場所を聞かれケツの穴だと吐き捨てるといつもより多く打たれ事件性のある叫び声をあげると牢屋に連れていかれ太ももをおさえうずくまっていた。
このやり取りをみていた泥棒達には緊張が走る
捕まればあぁなると・・・
緊張する時間が流れ数10秒後、大魔王は携帯を取り出し恐ろしい行動に出た
それは
purupu
無作為に泥棒達に電話をかけはじめ
パンッ!!
音のする方に発砲し始めた。
エッオー
それはダメだろ!!???
一斉に散る泥棒達
倉庫の裏や草むらから飛び出ると近くの警官に捕まる仲間たち
息をひそめやり過ごそうとする僕
すると
purupu
大魔王と表示され鳴り響く携帯電話
しまったっ!!
電源を切ろうと試みるが時すでに遅く背後から気配がし僕の肩に大きな手がかかり
「シロー・・・見ぃつけた」
パンッ!!!!
この日を境にエアーガンの使用は禁止になった。
僕は365日ハプニングスター 兎波志朗 @NAMIUSAGI
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