Rainy Walk

Rainy Walk 傘をさして歩く



むせ返るほどの雨の匂いと

ほのかに漂う 濡れた土の香


傘越しに見上げた空は

星ひとつ 見えなくて…


やがてすすきの揺れる河原へ

雨に沈む 川の小さなせせらぎ


水面を照らす月さえも 厚い雲に覆われて…



忘れ去られた記憶を

浮かび上がらせるかのように

ぽっと燈った街灯だけが

滲んだ明かりをなげかけている


それは

はかなくて せつなくて

心に突き刺さる記憶の残滓

幾千幾夜の 眠れない時間とき

静かに照らし出す



Rainy Walk

シトシトと降り続ける

霧雨に包まれていると

Rainy Walk

昇華したはずの記憶が

この胸を締め付けていく


Rainy Walk

降り続ける哀しみと

閉じ込めた想いの影は

Rainy Walk

ゆるりと流れて沈みゆく

前へと進む足どりと共に



Rainy Sky, Rainy Blue,

Rainy Walk,



            … in this night.







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雨降りの夜とすすき


ふとしたきっかけで想い出す記憶。

既に忘れたと思っていた感情まで

一緒に甦ってきて…。

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