おばあさん
「私?どこの会社とは言えないけどいい?」
「大丈夫ですよ」
なぜか緊張感が漂う、聞いてもよかったのだろうか?心配になってきた。
「金融会社に勤めてるんだけどね、来週は東京で社長と話さないといけないの、その社長が面倒臭い人でね、話していると途中で帰りたくなりそうなんだけど…話しすぎ?」
俺に色々なことを教えてくれる人だ、とんでもない企業に務めているに違いないと思っていたが想像をゆうに超えてきた。
「す、凄いですね」
「でもね、都会を目指そうとした時は別のことを目指してたの、いろんなことに振り回されたけど目の前のことに全力で取り組んでたらいわゆる勝ち組ってところにいたわ」
自分で言った…
とにかく凄い人だということが分かって急におばあさんからオーラを感じる。
ここで俺は思った、成功して東京で社長と話すのにこんなド田舎の島にいるのかと。
「成功されているのになぜ、この島にいるんですか?ここで金融会社なんて聞いたことないんですけど」
「いわゆる二地域居住ってやつね、都会はいいけど結局、自然豊かなこの島の方が過ごしやすい、都会に5ヶ月ぐらいいたら分かるわよフフフ、今は1ヶ月ぐらいの長期休暇をしてるけどやっぱり最高ね、景色もいいし、いい話し相手いるしね」
「僕ですか?ありがとうございます。」
そういえば1週間後に社長と話とか言ってたよな
「来週に社長とお話されるんですよね、次はいつぐらいにこちらに帰ってきますか?」
「そうね…」
隣の席のおばあさん リョクリン @somo5424
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