第2話 私は君のこと 好きだよ。
中学生になる前に
また転校が決まった。
私の心を
奪ったその子と離れてしまう。
私もその子のことが好きだと
確証はなかったが、
間違いなく私は恋に落ちていたんだ。
担任に言われた。
お別れ会をしないか。
断った。
私が居なくなると言うことは
誰にも知られたくない。
好きな子と離れる事が変えられないなら、
せめて、
せめて誰にも知られないでいよう。
私を好きになってくれたこと、絶対
絶対私は
忘れないと。
だからこそ
誰にも知られないまま居なくなろうとしたい気持ちを担任は、汲んでくれたのだろう。
今となっては
感謝している。
それでも、その日は近づく。
卒業式も近い。
私は、人を好きになって、
それから、、
それから、
なにがどうなるかを、わかっていなかった。
付き合うという事もどういうことなのか
わからなかったのだ。
好きでいて欲しい。
私が居なくなくっても。
探して欲しい。
どこのクラスにいるのかを。
そんな思いもあったんだろう。
でも私は、その中学校には行けないんだ
それだけが辛く
時折夜に、
涙した。
引越し当日。
私はその子に
会う前の心で、無だった。
終わったなと思った。
二度と会えないだろうなとおもった。
携帯電話なんてない。
住所も伝えてない。
それでも、その子がなんらかのつてで、
私の引越し先の家電を調べて
当時のFAXに手書きで送ってきた、あの文字
あの字体
忘れられない。
「学校に行ったら、お前が居ない。
会いたいよ。」
私は、
苦しくて泣いた。
私の事、好きですか? 根無し草 @tonono1114
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。私の事、好きですか?の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
須川庚の日記 その3/須川 庚
★15 エッセイ・ノンフィクション 連載中 232話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます