第五頁:ジャックを討て!!
仕事に復帰した俺の生活は特に変わることは無く、デバイスに起こされてメッセージを確認し現場に向かって制圧対象にインベーダーを撃つ。
正直こんな仕事機械にやらせりゃ良いのでは?と思うが、どうやら開発局の副局長いわくなんちゃらの三原則?に反するから出来ないらしい。
強いて言うなら義足を新調した、前の物を長く使っていたので最初は違和感があったがそれも直ぐに無くなった、前回のヤツはショトカするために窓から飛び下りたら着地の反動で内部がポッキリいってしまったからな、今回こそ大切に使うぞ。
そんな日常を送っていて、いつものように仕事を確認すると普段と変わった内容のメッセージが届いていた。
「ジャック君、このめっせ~じを確認したらば直ちに本部へ向かうべし!
※急いで転ばぬよう用心すべし。」
これは‥何かやらかしたか俺怒られる?でも親切に転ばないよう注意されてあるから、それは無いか?
それはともかく急げと言われているので急ぐか。
ー小役人移動中ー
そういえば今までずっと現場現場だったから本部に行くのは久し振りな気がするな。
俺はしばらく本部に入る前に左手に見えた《塔》と呼ばれる建物を眺めていた。
ここからはかなり離れた場所にあるはずなのにいくら見上げても頂上が見えない、ファウストさん曰くあれは《知恵の樹》と並ぶこの世界を支える大切な物らしい(どういった物なのかはトップシークレットだそうだ)
「さて、そろそろ入らねば。」
入り口の自動ドアが開くと堅苦しい制服を着た人やロボットがあっちこっち忙しそうに行き交っているのが見えた、事務仕事の人達は大変そうだなと思いながら俺は受付へ向かった。
到着すると、受付のロボットがどことなく怪訝そうに(むろん、そのように判断した根拠などないが)、
ー申し訳ありません、この施設は部外者の立ち入りは禁止されていますー
なるほど、今まで一度も顔を見たことのない人間が我が物顔で自分の職場をうろついているのが不審でならないらしい。
俺は内心不服だったが、彼も自分の仕事を全うしているのだと自分を納得させ、右手で左頬の識別コードを指差した。
相手に自分の意志が伝わったのか、ロボットは識別番号を読み取る機械を頬に押し立てた。
「はい、確認ができました。2級調停局員ジャックさん、本日はどのようなご用件でしょうか。」
「1級局員サッガッのオフィスに。」
「かしこまりました、ではあちらのエレベーターにお乗りください。」
俺は案内に従いエレベーターに乗った、到着を待っている間俺は気が気でなかった。
「うう‥やっぱり知らない間に何かやらかしちまったのかな、それとも凄く大きな事件でもあったのかな。」
オフィスのドアを開けるとそこにはいつものように、人指し指でキーボードを打ち込む、この辺じゃ見慣れない服を着て植物で編まれた笠を顔が見えなくなるほど深く被った異様な雰囲気を放つ男がいた。
「サッガッさんおはようございます。」
俺はなぜ自分が呼び出されたのかを聞きたい気持ちをグッと堪えて、できるだけ気の良い挨拶をした。
「あぁジャック君、おはよう。急に呼び出して申し訳ない。そこの椅子に掛けたまえ。」
俺は素直に従った。サッガッさんは俺が椅子に座ったのを確認すると自分も立ち上がり。
「かような時は茶を出すのが礼儀なのだろうが、残念ながら今は茶葉を切らしておってな、代わりと言っては何だがこれを出そう。紹介したい人がいるゆえ、しばし待たれよ。」
そう言うと袂から色鮮やかな飴を取り出し、俺の前に置いた‥違う!これガラス、ビー玉!
確かに小さい頃はビー玉好きだったのは認めよう、もしかしてサッガッさんの中では俺はまだ子供だと思われてる?
ビー玉を投げたり転がしたりしてると
外からバタバタと足音が聞こえてくる、一人‥じゃなくて足音が無いけどもう一人いる、多分その紹介したい人だろう。
バタン!
「到着しました!自分は遅れてはないですよね!?」
「遅れてはいませんが、五分前行動も出来ないのは、はたして正しき調停局員の姿なのかという疑問はありますがね。」
謀ったなサッガッ!
この私に新人のお守りをしろと!?
ーはいここから生牡蠣のターンー
久し振りの投稿だな、時間がかかった分面白いのかだって?
何を言っているんだ!?
ただ、頭の中が凝り固まっていただけに決まっているだろ!。
いつも読んでくれてありがとナス!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます