第4話:夕方に見る夢

6:00


今日も朝早く目が覚めた。まだ薄暗い部屋の中で、眠そうな目をこすりながら起き出す。いつもより1時間分も早い。ふと、ケージから小さな声が聞こえてくる。愛くるしいフクロモモンガたちの鳴き声だ。

そっとケージに近づくと、彼らは既に活発に動き回っている。照明を暗くはしている。キラキラと輝く瞳は、早く出してほしそうだ。ただ7時に朝散歩させる予定なので、そっと暗闇に戻す。その瞳は少しさびしそうだった。


7:00


まずは、彼らに夕食の残りを確認する。彼らは夜行性なので、ご飯は夕食だけだ。夕食の残りを処理すると、ケージの掃除に取り掛かる。床に落ちた餌やフンを取り除き、ケージを分解して掃除をする。

いつもより時間があったので、部屋の掃除もすることにした。埃が積もった棚や床を丁寧に拭き、部屋全体をすっきりさせる。部屋が綺麗になると、気分も晴れやかになるようだ。


8:00


掃除を終えて一息ついたら、今日のメイン作業に取り掛かる。それは、我が家のフクロモモンガたちのVlog作成だ。

この子たちの愛らしい姿や、日々の暮らしを記録するために、動画にしている。YouTubeやSNSにも投稿し、多くの人に見てもらうのが楽しみだ。

まるでアルバムのように、彼らの成長や変化を映像に残していく。将来、この動画を見返せば、きっとたくさんの思い出が蘇ってくるだろう。


10:00


ひとしきり作業を終えたら、朝ごはんを食べる。その後、役所の人との面談へ向かう。少し緊張しながらも、何とか無事に面談を終える。

面談が終わり、疲れを感じながらも昼ごはんを食べる。その後、再び作業に取り掛かる。


17:00


集中して作業を続けていたが、さすがに限界が訪れた。全身の力が抜け、意識が朦朧としてくる。

「今日はここまでにしておこう…」

そう決意し、意を決して布団へと向かう。仮眠を取るつもりだったが、いつの間にか深い眠りに落ちてしまう。


26:00


目が覚めると、辺りは真っ暗闇だった。時計を見ると、なんと26時を回っている。すっかり寝過ごしてしまったようだ。

頭の中は、夢の記憶でいっぱいだった。それは、会社勤めの頃を思い出させる、どこか苦しい夢だった。

社会不適合者だった私は、常に周囲とうまく馴染めず、孤独を感じていた。先輩からの言葉も、全て叱責のように聞こえてしまう。

そんな辛い日々を送っていたあの頃が、夢の中で鮮明に蘇ってくる。


現在


今は会社を辞め、自由な生活を送っている。あの頃を知る人とは、もう何年も連絡を取っていない。会いたいという気持ちも、特にない。

過去からの辛さは、時々私の心を襲ってくる。忘れようとしても、忘れられない記憶たち。

それでも、私は前を向いて進んでいくしかない。


今の私の楽しみは、何と言ってもフクロモモンガたちだ。彼らの愛らしい姿を見ているだけで、心が癒される。

今日はVlogの撮影ができなかったのが心残りだが、また明日頑張ろう。

今日も一日、ありがとう。

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