第26話

 『核爆発ヘルバースト!』


俺は核融合反応を起こさせた水の玉を上に放り投げた。

それと同時にルシウスたちのところまで走る。


「ちょ!あおい!お主なんてことをしとるんじゃ!」


「こ,これはやばいねー。こんな力を秘めていたなんて。」


結論から申し上げますと…。


「この魔法,成功しそうですね!」


実はあの水の玉は牽制の意味だけでなく,ちゃんと別の理由があるのです!


「なるほど。魔物だけを対象とした魔法か…。それは面白いのぉ。」


「あおいはすごい器用なのか!」


実はこの魔法,魔物だけが対象なんですよー。

威力の調整はできないけどね…。(泣)


「そろそろ爆発しそうなので逃げましょうか。」


そう言うとルシウスたちは俺にこう聞いてきた。


「「移動手段はどうする?」」


「あ(察)」


3人で顔を見合わせる。


「ごめん。考えてなかっt…」


そこまで言ったところで俺の視界は真っ白になった。


※同時刻 世界の人々視点


人々の視線はあるものに釘付けになっていた。


「なんだあれ?」


「魔法?」


遙か上空で燦然と輝く巨大な火の玉。

いや,それだけでは生ぬるい。

それは小規模の太陽であった。


「あれ太陽じゃね?」


「バカ,なんで太陽が2つできるんだよ。」


その瞬間,大地へと衝撃が加わる。

小規模太陽を中心に世界が歪む。

その衝撃波は大地の上にあるものを蹂躙していく。

だがその対象は全てではない。

一方的なまでの衝撃波に蹂躙されるのは…。


『『ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!』』


世界中の魔物であった。

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