第24話

 やっぱり、ルシウスは強い。

実際、さっき打った炎陣も効果を解除されている。

そして何よりめんどくさいのはルシウスのスキルの『踊躍』だ。


『めっっっっっちゃ体が重たいんですけど!?!?』


だが、さすがチート性能を持っている俺の体。あまり動きにくくない。

例えるなら、100kgの重りを20個持って余裕で走れるみたいな感覚だ。


はい、そんなことできるひとなんていませんよねー。


そんな感じで今の状況は俺の方がちょっと?押されている感じだ。


「やはり妾の見込んだ男よ!常人じゃないのぉ!」


そう言って上級闇属性魔法を連発してくるルシウス。


「いやいやいや!何で上級闇魔法をポンポン打てれてるんだよ!?ルシウスの方がおかしいよね!?」


普通は上級魔法なんてそう簡単に打てるものではない。

改めてこの人が魔王なんだと実感した。


「いや、それを平然と避けれとるあおいもだいぶ人間やめとるじゃろ?」


「1番気にしてたことなのにぃぃぃぃ!!!あえて言わないようにしてたのに…。」


「なんかすまん。」


項垂れる俺を見てルシウスが申し訳なさそうに言う。


 その瞬間…。


ドォォォォォォォォォォォォォォン!!


ルシウスが作ったドームが壊される。


「また変なのに絡まれたよ。もうお腹いっぱいなんだけど…。」


ルシウスは壊した人に心当たりがあるらしい。

俺の隣でため息をつきながらその人に話しかけた。


「おい、ヴィンゲージ。少しは自重することができんのんか?」


それあなたが言います?


「はっはっはー!そこの男の子!我が名はヴィンゲージ!四大魔龍が1人、風魔龍とは我のことよ!」


 ん…?

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