第20話 とあるおっさんの最後の魔法

 作戦を開始してから、数時間。


 ジリジリと、非常に遅々としてではあるが、しかし確実に。

 魔法少女たちは、戦線を食い破って魔物の群れの深部へ向けて進んでいた。


 進むにつれ、魔物の攻勢はますます激しさを増していく。

 それでも歯を食いしばり、お互い庇い合い、鼓舞し合い、魔法少女たちは一人の脱落者も出すことなく突き進む。


 やがて、ついにそれは姿を現した。


「見えた! もう一息だ!」


 菜種が叫ぶ。


 ショッピングモールの中心。

 元は噴水だったのだろうオブジェを半分食い破るような形で、宙に直径二メートル程の黒い球体が浮いている。


 それは無機質でありながらどこか醜悪な化物を想起させて、魔法少女たちの幾人かがブルリと背を震わせた。


 《魔門》。

 そこから湧き出すように、次々と魔物が現れている。


「フォーメーションB! 後輩を送り出す花道を作ってやんぜ!」


『おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!』


 例外なく疲労困憊を宿している顔に、しかし確かな戦意の炎を灯し、鬨の声と共に魔法少女たちの勢いもここに来て頂点を迎えた。


 次々魔門から現れる魔物を、片っ端からぶっ潰し。

 絶え間なく押し寄せてくる魔物を跳ね除けて。


 一瞬ではある。

 しかし確かに、和夫と《魔門》を繋ぐ空白の空間が出来上がった。


 魔法少女たちが、その身で作った道が。


「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」


「はい!」


 菜種の声を背中に受けながら、和夫は全速力で飛翔した。

 何にも邪魔されることなく、一直線で《魔門》へと到達する。


 勢いそのまま、《魔門》へと突っ込んだ。


「おっしゃ! 後はこのまま隊形を維持したまま周りの魔物を殲め――」


 粘度の高い液体に飛び込んだかのような感触と共に、音が消えた。

 菜種の叫びも、魔法少女たちの喊声も、戦場の喧騒も。


「ぐっ……! 《プリズム☆カーテン》っ」


 同時に襲ってきた身体を押し潰さんばかりの魔力の奔流に、和夫は急いで障壁魔法を展開した。

 和夫の身体を、虹色の薄い膜が覆う。


「これは、思ったよりキツいですね……」


 思わずそんな呟きを漏らすと共に、ブワッと吹き出してきた脂汗を拭った。

 ただそこに存在するだけで、ジリジリと障壁が削られ魔力を消耗する。


「急がないと……」


 外で奮闘している魔法少女たちのためにも、和夫はすぐに移動を開始した。

 《魔門》の中は上も下もわからない真っ暗闇だったが、禍々しい魔力の波動を感じるため目指す方向を見定めるのは簡単だ。


 しかし。


「まぁ、そう来ますよね……」


 和夫の行く手を阻み、数多の魔物が押し寄せてくる。


 一体一体から感じる魔力量も、外にいた魔物とは比べ物にならない。

 恐らく、大半が単体でレベル九クラスだろう。


「けれどこちらも、退くわけにもいきませんのでね」


 それでも怯まず、和夫は表情を引き締める。


「押し通らせていただきますよ!」


 そして、真正面から魔物の群れに飛び込んだ。



   ◆   ◆   ◆



 《魔門》の中に入ってから、どのくらいの時間が経過したのか。


 時間の感覚など、とうに無くなって久しい。

 ただがむしゃらに突き進み……和夫は、辿り着いた。


 それは、暗黒の空間に揺蕩う純白の繭のような形状だった。


 大きさは、直径一メートル程。

 繭と異なるのは、羽化することも無しに次々とそこから魔物が産み出されているという点か。


 繭から零れ落ちるように分裂しているのに、繭が小さくなる様子もない。

 まるで、無限の魔物工場のよう。


「これほどの規模とは……」


 そこから感じられる魔力量の膨大さに、和夫は荒い息を吐きながら独りごちた。


 その間も絶えず魔物は襲い掛かってくるため、一瞬たりとも気が抜けない。


 周囲の魔物を牽制しつつ、和夫は繭へと鋭い視線を向けた。


「《フォトン☆シャワー》!」


 そして、第七階位の中でも最大の威力を誇る魔法を全力で放つ。


 暗闇の中に和夫の身長を倍する程の巨大な魔法陣が描かれ、そこから陣と同じ太さの光の帯が射出された。

 繭を庇う形で展開していた魔物たちを一瞬の抵抗も許さずあっさり飲み込み、光は繭へと到達する。


 純白と閃光の衝突。

 両者、拮抗していた。


 しかし、拮抗では不十分。


(出力不足、ですか……!)


 和夫の表情には焦りが生まれ始めていた。


 繭には傷の一つも付かず、何日だって何年だってそのまま耐え続けられそうに見る。

 一方の和夫は、一秒ごとにガンガン魔力を消費しているのだ。


(アレを使いますか……? しかし、ここで使ってしまっては魔力の残量が……)


 歯を食いしばり、魔力の供給量を更に増やす。

 光の帯が、その輝きを増した。


 だが、やはり繭には変化の一つも現れない。


(言っている場合ではありませんね……こんなところで、終わるわけにはいきません)


 僅かに口を開く。


「でなければ、なんのために魔法少女になったのか……!」


 それは、己を鼓舞するための独り言。


 だったにも、関わらず。


「それは、アタシも興味あんね」


 返答があった。


「帰ったら教えてよね、おっさんが魔法少女になったワケ」


 いつの間にか、随分と聞き慣れたように思える声。


「だっしゃらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 次いで背後から和夫の横を通り抜け、猛烈な勢いで魔力の奔流が駆け抜けていった。

 幾百重もの魔法陣を重ねたそれは、さながら超大な槍のよう。


 それを纏うは、《アガレス》。

 握るのは、もちろん。


「先輩!?」


 当代きってのエース魔法少女、真山結菜その人である。


「どうしてここに!?」


「にひひ……アタシの魔法耐性を甘く見たね、おっさん。むしろたっぷり眠って元気百倍だっての」


 自慢げに結菜は笑う。


「いえ、そういうことではなく……」


「おっさん」


 和夫の言葉を遮って、今度は真剣な表情に。


「話は後にしよう。あれ、潰せば終わるんだよね?」


 あれ、と結菜が繭を目で指す。


「……はい」


 色々と言いたいことを棚上げして、和夫は頷いた。


「よし」


 結菜も、軽く頷く。


「じゃあ、さっさと終わらせよう」


 そして、事も無げにそう言った。


 まるで、何の難事も存在しないかのように。


「……はは」


 和夫は、その言葉に安堵している自分に気付いた。

 三十以上も年下の少女に、勇気を貰っている。


 それはまさしく、人々に希望と勇気を与える魔法少女の姿そのものだった。


「了解です!」


 和夫の目に、これまで以上の力が宿る。


「防御はボクに任せて、二人はあれの破壊に集中するミル!」


 ピョコンと結菜の背中から飛び出してきたミルクが、登場一番そう言って二人の周囲に結界を展開した。


「オッケー!」


「助かります!」


 言われた通り、和夫と結菜は結界に回していた魔力まで全て攻撃に回す。


 和夫の放つ光が、結菜が突き出す巨槍が、ドクンと脈動した。


「おらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 大口を開けて結菜が咆哮する。


「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 裂帛の気合いと共に、和夫も雄叫びを上げる。


『ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』


 二人の声が重なる。


 今度の拮抗は、一瞬だけだった。


 ――ピシリ。


 先程まで絶望的なまでの堅牢さを誇っているように思えた繭に罅が入る。


 ――ピシピシピシピシピシピシ……。


 罅は、瞬く間に繭全体に広がり。


 ――パン。


 至極あっさりと、繭が砕け散った。


「終わった……の、ですか……?」


 あまりにあっけない幕引きに、和夫の言葉は半信半疑の響きを帯びている。


「らくしょー!」


 一方の結菜は、確信を持った様子でニッと不敵な笑みを浮かべた。


 それを見て、ようやく和夫の心中にも実感が生まれてくる。


 と同時に、焼け付くような焦燥感も。


「先輩! 急いで戻って下さい!」


「へ?」


 首をかしげた結菜に、答えるかのように。


 ゴゴゴゴゴゴゴゴ……!

 と、空間そのものが鳴動し始めた。


「な、何これ!?」


 結菜が戸惑いの表情でキョロキョロと周囲を見回す。


「この空間は、今の核によって外界と繋げられていたんです! 早く出ないと、出口が消えて閉じ込められてしまいます!」


 和夫は早口にそう説明した。


「マジ!?」


「マジです!」


 驚きの表情で叫ぶ結菜に叫び返す。


「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ! 全速力ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」


 背に魔力の翼をはためかせ、結菜が漆黒の中を飛翔。


「邪魔! だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 最後のあがきとばかりに半分身体が崩れながらも進路を塞いでくる魔物たちを、容赦なく斬り捨てていく。


「《フォトン☆シャワー》っ」


 結菜に続いて飛翔しながら、和夫もそれを援護する。


 前方には、出口たる白い円が見えていた。


 徐々に狭まってきている。

 だが、ほとんどスピードを緩めないこのペースであればギリギリで間に合うだろう。


 結菜と和夫が揃った時の突破力は、それほどのものであった。


「先輩」


 もう間もなく出口に到着しようかというところで、和夫が結菜へと呼びかける。


「なに!? 今忙しいんだけど!?」


 魔物を斬り裂きながら、結菜が乱暴に応えた。


「さっき言っていた、私が魔法少女になった理由なんですが」


「はぁ!? 帰ってからでいいでしょそんなの!」


 焦れた調子で、結菜は前方の出口を睨みながら叫ぶ。


「っ! セーフ!」


 そして、その小さな体躯を白い円に通した。


 喜色に染まった笑みと共に振り向く。


 刻一刻と小さくなってはいるが、出口はまだ和夫が通れる程度の大きさは保っていた。


 結菜に続いて全力で飛翔していれば、問題なく間に合ったことだろう。


 結菜は、脱出の喜びを分かち合おうと振り返ったに違いない。


「……えっ?」


 しかし、振り返った結菜の表情は一気に疑問一色に染まった。


 出口を通る直前で、和夫が止まっていたからだろう。


「私は、魔法少女を終わらせるために魔法少女になったんです」


「は、い……?」


 和夫の言葉に対してか、あるいはこの状況そのものに対してか。

 恐らくはその両方に対して、結菜は掠れた声で疑問の声を発した。


 その呆けた顔に向けて、告げる。


「私の先輩が、貴女のような素晴らしい魔法少女で良かった」


 出口が小さくなっていく。


 もう、和夫が通ることは不可能だ。


「娘も、浮かばれることでしょう」


 拳大にまで縮まった穴越しに、微笑む。


「何、言って……」


「さようなら、先輩」


 硬い表情で呟く結菜に向けた、最後の言葉だけを通して。


 出口は、完全に塞がった。


「……ふぅ」


 外界との繋がりを失った空間で、和夫は小さく嘆息する。


「先輩には、親子二代に渡って呪縛を与えることになってしまいましたか……」


 それこそが、結菜を眠らせてまで残してきかった最大の理由だった。


 和夫は、最初からこうするつもりだったから。

 結菜がいれば、こうなるであろうことはわかっていたから。


 出来ることなら、誰にも気付かれることのないまま事を成したかった。


「来てください、《ソロモン》」


 左手に《アモン》を持ったまま、右手を開いてそう呼びかける。


 魔法少女に与えられる《箒》は、一本のみ。

 ランクアップすれば、前の《箒》の所有権は失われる。


 だから二本以上の箒を持つ魔法少女は存在しない。


 ただ一人、和夫を除いては。


 和夫の右手に、新たな《箒》が出現する。

 その頂に冠するのは、他のどの《箒》とも異なる無色透明の宝玉。


「《ソロモン》、管理者権限認証」


 和夫がそう呟くと、宝玉が俄に淡い光を放ち始めた。


「全ての《箒》の機能を、停止させてください」


 それだけ。


 たったそれだけで、世界中の《箒》は停止フェーズを開始した。


「…………ふぅ」


 再び、先程より少し大きめの嘆息。


 その顔には、何かをやり遂げた感慨のようなものは皆無で。


 むしろそれは、迷子になって泣き出す直前の子供のような表情だった。



   ◆   ◆   ◆



「……おっさん?」


 結菜は、呆けた顔のままそう呟く。


 つい先程までついてきていたはずの後輩の姿は、そこにはない。

 ただ、黒い球体……《魔門》がそこに存在するのみ。


「おっさん」


 《魔門》に向けて手を伸ばす。

 先程はスルリと入り込めたのに、今はその表面が硬い材質に変化していて手を押し返した。


「逃げ、遅れた……?」


 心の何処かで、そうではないだろうと理解しつつも。


「助けないと……!」


 結菜は、自身が次に取るべき行動をそう結論付けた。


 再び《アガレス》へと幾百の魔法陣を纏わせ、超大な槍と化す。


「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 それを、全力で《魔門》へと突き出した。


 ガギン! と鋭い音を鳴らし、弾かれる。

 《魔門》の表面には、数ミリ程度の僅かな傷が付いたのみ。


(これだけ!?)


 これまで幾多の魔物を葬ってきた結菜の魔法が、全幅の信頼を寄せてきた力が、初めて頼りなく感じられた。


(……でも、傷を付けられるならいつかは突破出来るはず!)


 内心で己を鼓舞しながら、結菜は再び《アガレス》を振りかぶる。


 それは、《アガレス》を勢いよく打ち下ろしている最中に起こった。


 確実に間合いの内にあった《魔門》を狙ったはずなのに、空振った。

 より正確に言えば、打ち下ろしている間に《魔門》が間合いから外れた。


 《魔門》が動いたわけではない。

 《アガレス》の纏う刀身が、短くなったのだ。


 先端から、次々と魔法陣が消えていって。


「え……?」


 結菜は、呆然とその様を見つめていた。


 今更、結菜が魔法陣の構築をしくじることなどありえない。


 というか、仮にそうであったとしてもこのような事象は発生しない。

 まるで《アガレス》自身が魔法陣を手放していくかのような、こんな事象は。


 瞬く間に、《アガレス》が纏っていた魔法陣は全て消失した。


「どう、なってんの……?」


 《アガレス》に魔力を込める。

 いつもであれば結菜の意思に応じて《魔印》を排出するはずのそれが、何の反応も示さない。


 それどころか、結菜の魔力を受け付けてすらいない。


「なんで……?」


 なぜ、このような事象が発生しているのか。


 そんなことは、結菜にとっては二の次であった。


「なんで、今なの……?」


 結菜の六年に渡る魔法少女歴の中で、今だけは。

 今この瞬間にだけは、起こってはならない事象だった。


 唯一背中を預けた相棒を。

 唯一見つけた同胞を。


 助けなければならない、今この瞬間にだけは。


「ダメだよ……」


 ゆらゆらと幽鬼のようにフラつきながら、結菜は《魔門》へと歩み寄った。


「おっさんを、助けないといけないんだから……」


 《アガレス》へと魔力を込める。


 やはり、反応はない。

 それでも、全力で魔力を注ぐ。


 魔力は、ただ虚しく空中に霧散していくのみ。


「助けないと、なんだから……」


 最早ただの金属杖と化した《アガレス》を振りかぶり、打ち下ろす。


 カツン、と先程とは比べ物にならないほど軽い音と共に弾かれた。

 《魔門》には傷一つ付いていない。


「助けないと……」


 カツン、カツン、カツン。


 何度も何度も、《アガレス》を叩きつける。


「助け、な……」


 やがて、それすらも空を切った。


「……?」


 虚ろな目で、手の中を見る。


 そこに《アガレス》の姿はなかった。


 周囲を見回す。


 《アガレス》は、結菜の《箒》は、力の象徴は、影も形もない。


 ふと、自らの身体を見下ろす。


 魔法少女のコスチュームではなく、私服姿だった。


 魔法少女結菜は、ただの真山結菜に戻っていた。


「あ、れ……?」


 絶望的なまでの無力感に苛まれる。


「なん、で……?」


 ただの少女たる自分が、どれほど無力かは結菜自身が誰よりも理解していた。


 魔物どころか、暴漢相手にも何も出来ず身を固くすることしか出来ない程に。


「おっさんを、助けないと……」


 今度は、助けてくれないのに。


 今度は、自分が助けなくてはならないのに。


「助けないと、なのに……」


 結菜には、何も出来ない。


「助け……」


 溢れ出る涙を、止めることさえも。


 へたり込む身体を、支えることさえも。


「助けて……」


 かつて世界が東雲加奈を失った時、多くの魔法少女が涙を流した。


 その原因となった自分が、もう二度と誰にもあんな顔をさせないと誓った。


 けれどそれは、魔法少女たる結菜の誓いだ。


 魔法少女でなくなった今。


「あ、あ、あ……」


 他ならぬ結菜こそが、あの時の魔法少女たちと同じ顔をしている。


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 結菜の慟哭だけが、虚空に虚しく溶けていった。

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