シーン1 漫画喫茶
02_入店とひそひそ話
//SE アスファルトを歩く音
「せーんぱいっ! こっち! こっち!」//声は少し遠め
//SE アスファルトを走る音
(彼女がこちらに近づいてくる)
「先輩、待ってましたよ!」//声が近づく
「はい、我ながらナイスアイデアだと思ってます」
「漫画喫茶なら個室なのでよほどのことがなければ見つからないなぁと思いまして」
「私、漫画喫茶って初めてです。とても楽しみです」
「えっ? 個室ならカラオケでも良かったんじゃないか?」
「だって、先輩も私も漫画大好きじゃないですか」
「私、先輩から漫画借りたことありますよ?」
「それは妹が勝手に貸しただけ?」
「まぁまぁ! 細かいことは置いといて!」
「そ、それにこっちのほうが長い時間一緒にいられますよね……?」
「ほ、ほら入口でこんなに話していたら誰かに見られちゃいますよ! 早く入りましょう!」
//SE 自動ドアが開く音
//SE 作業音
(レジで受付をしている音が続く)
※ここから女の子の声は全てひそひそ声で
「先輩、ブースの4番ですって」
「館内は大きな声出しちゃダメみたいですね」
「ふふっ、気をつけてくださいね先輩」
「それにしても漫画喫茶って沢山席の種類があるんですね。レジで色々言われて混乱しちゃいました」
「い、一緒に座れる席くらいは知ってましたけど……」
「……」
「……」
「な、なんで知っているかって?」
「そりゃあ、カップルシートがあるのはちゃんと下調べしてきましたから……」
「……」
「……」
「き、緊張しちゃうなぁ。早く席に行きましょう」
「4番のペアのフルフラットシートですからね!」
//SE 館内を歩く音
「先輩、ここみたいです」
「うわー、結構狭いんですね」
「他のブースには人がいないみたいですけど……」
「……」
「……」
「と、とりあえず入りましょうか」
//SE ブースの扉を開く音
衣擦れの音(フラットシートに座る音)
「け、結構近いですね……」
「すぅ……はぁ……すぅ……はぁ……」//呼吸音
(緊張しているので彼女の呼吸が少し早い)
「すぅ……」//深呼吸
「……」
「……」
「せ、先輩ぃ……。これからどうしたらいいんでしょうか……?」
「そ、そうですよね! 漫画持ってこないと」
「あっ、パソコンもありますね。へぇ~、ネットサーフィンとかもできるんだ」
「……」
「……」//落ち着かない様子
「と、とりあえず漫画持ってきますか?」
「あっ、スリッパに履き替えられるみたいですね」
//SE スリッパに履き替える音
足音(スリッパの音)
「うわー、本当に漫画が沢山ありますね」
「テンション上がっちゃうなぁ」
//SE ゆっくりとした足音(スリッパの音)
(漫画の棚を見て回っている)
「先輩! あの漫画の新刊でてますよ!」//少し大きな声がでる
「あっ、す、すみません……」
「分かってますよ。大きな声出しちゃダメなんですよね……」//より距離が近い感じで
「先輩、これってブースに持って行っていいんですよね?」//耳元で囁くようなひそひそ声
(大きな声を出したのを気にしている)
「そうなんですね、じゃあいっぱい持って行っちゃいます」
「先輩はなにを読むんですか?」
「そ、それってエッチなやつじゃないですよね……」
//SE ゆっくりとした足音(スリッパの音)
「お~、飲み物も持っていけるんですね」
「ふむふむ、ファミレスのドリンクバーみたいな感じですかね」
「漫画持ってもらってていいですか? 私、飲み物入れていきますから」
「先輩はなに飲みますか?」
「えっ? 私?」
「私はどうしようかなぁ……」
「じゃあ先輩と一緒にしようと思います」//悪戯っぽく
「先輩が私のジュース選んでくださいね」
「オレンジジュースですか? 可愛い~」
「おっ、アイスもあるんですね! 後で一緒に食べましょうね」
//SE コップにドリンクを入れている音(ドリンクバーの音)
「それじゃ先輩戻りましょうか」
//SE 足音(スリッパの音)
「せ、先輩、手が塞がっているのでブースの扉開けて貰っていいですか?」
//SE ブースの扉を開く音
衣擦れの音(フラットシートに座る音)
テーブルにコップを置く音
「ふふっ、自分の好きなもので周りを固めるっていいですね」
「……」
「……」
「……」
「ふぅ……すぅ……」//息遣い
「……先輩もですよ?」
//SE 衣擦れの音
(彼女が座り直す)
「よいしょっと……」
「もうちょっとくっついてもいいですよね?」//声が近づく
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