さっちゃん

Unknown

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 お互いの弱いところを安心して共有できる関係性は落ち着く。


 彼女のパーソナルスペースが狭い。物理的な距離感がいつも近い。今まで知り合った人の中で一番近い気がする。


 俺は彼女が大好き。そのうち誕生日だから、ケーキとプレゼントあげたいけど、なんのプレゼントを渡そうか迷っている。俺は彼女の誕生日に興味ないふりをしているが、実ははっきり覚えている。当日それとなくプレゼントあげる。プレゼントはサプライズであればあるほど良い。何あげようかな。


 彼女と猫カフェに行った。お互い猫が好きだ。猫に好かれる秘訣は、猫に対して無関心を装う事だ。そうすると何故か猫がたくさんこっちに寄ってくる。あとは穏やかな雰囲気を出してると猫が寄ってくる。


 猫は低い声の人より高い声の人の方を好みやすいらしい。だから一般的には女性の方が猫に好かれやすい。


 いつかペット可の物件に同棲して猫飼いたい、みたいなことを彼女に言われた。猫カフェで色んな猫を見てたらみんな可愛くて、どういう種類の猫を飼うか迷ってしまいそう。


 夢が広がりんぐ。早く仕事見つけて同棲してみたい。大体の事はノリでなんとかなる。俺は愛情に飢えていた。胃もたれしない程度に一緒にいたい。


 syrup16gの「your eyes closed」,を聴いて泣いた。世の中に数あるラブソングの中で俺が一番大好きな曲だ。歌詞とメロディーが本当にいい。大好きな曲だから、またライブで直接聴いてみたい。でもあんまりライブではやらない曲なんだ。何度もライブに足を運んだけど、ライブでは一回しか聴いたことない。レア曲だ。


 syrup16gの恋愛曲に出てくる女の人はいつも猫みたいに気まぐれな性格で可愛い。


 カラオケでいつも俺はsyrup16gの曲を歌う。ボーカルの五十嵐の声質とトーンが俺に近くてかなり歌いやすい。歌っててクソ気持ちええんじゃ。


 俺は泣き疲れて寝た。


 俺はよく泣く。感動的なストーリーのゲームを遊んだ時に泣いて、良い映画や音楽に触れた時にも泣いて、好きな人が泣いてる時は俺も釣られて泣いてしまう。あなたのショックは俺のショックでもある。


 はっきり言って、泣いてる自分に酔ってる節はある。感動して泣くと超気持ちいいからな。泣きまくるとストレス発散になるのは医学的にも証明されている。だから泣きまくっていい。泣くのを我慢しなくていい。俺の胸で泣きまくれ。あるいは1人で泣きまくれ。俺も1人で泣くから。


 言葉なら何でも言える。くだらない御託を並べてる暇があったら俺は行動で伝える。埼玉まで直接彼女に会いに行って抱きしめる。引き続き就職活動を頑張る。筋トレをする。「死にたい」なんて言っても、どうせ死ぬ勇気なんてねえんだよ俺には。だったら生きるしかねえ。


 そういえばTHE BACK HORNがそんな歌詞の曲を出していた。死ぬ勇気が無いなら生きるしかねえ。当たり前のことだが、当たり前であるが故に俺にはぶっ刺さった。


 こち亀でもそんな話があった。死ぬという選択肢を除外して、まず生きる方向にシフトする。そしてどう生きるかを選べみたいな話。


 正しいんだけど、でも本当に辛い時は正論を目にしたり耳にしたりするのが辛くて痛くて仕方ない。


 諭されなくても説教されなくても最初から全部わかってる。俺はあなたの言いたい事を最初から全て知ってた。でも、それでも生きる事が辛かった。正論ばっかだと息苦しい。


 俺は27歳になってやっと生きる方向にシフトできた。本当に長い時間をかけて、やっと生きたいと思えるようになってきた。


 あなたも俺も絶対大丈夫ですから安心してくれ。大丈夫。


 俺はパワースポットみたいな存在になりたい。俺の文を読むと幸せになれます。(ちなみに俺自身はスピリチュアルが苦手だ。人を騙す詐欺みたく感じてしまうから)


 スピリチュアルより、生々しいリアルを信じてる。


 俺の経験上、死にたい奴はとにかく視野が狭くなっている。生き続けるのは辛いことだが、それでも生きてたらいつか絶対死ねる。生きる事は「諦め」も大いに含む。死ぬ事すらも諦めて、諦める事さえも諦めて、俺は仕方なく生きてる。


 色々もう本当にどうでもいい。くだらん。全てが無常に流れていく。だから泥濘に足を突っ込んでる時間が惜しい。俺は季節に取り残されないように気をつけてる。


「ごめんね」なんて俺に言うなよ。


 本当に優しい奴は自分から「俺は優しい」なんて絶対に言わない。ちなみに俺は優しい。たまに小銭を募金箱に入れてるから。


 ちなみに、神社に初詣に行った時、俺はいつも1円しか賽銭箱に入れない。俺はケチだ。そもそも俺は神なんていうあやふやな存在を一切信じていない。本当に神がいるなら、今地球上で起きてる戦争の全てを即刻終わらせろ。神なんていないから戦争が起こるし、俺の大切な人が病気で苦しんで入院する羽目になる。


 愛と金、どっちが大切だと思いますか? 俺はどっちも大切だと思う。結局、金が無いと愛を維持する事ができないから。生きるには金が要る。


 ネットでは「自分には生きてる価値がない」と嘆く人がよくいる。その言葉を見るたびに、「お前はまだその次元なのか」と思う。


 そもそも、この世の人間の中に生きる価値や生きる意味がある奴なんて1人もいない。それに早く気付け。人間を過大評価するな。人間なんて本性は全員ゴミでキモくて卑しい。そしてどんな人間にも代わりがいる。


 人間なんて全員くだらない言葉を放つ有機物に過ぎない。代わりは唸る程いる。でも、自分の代わりが無限にいるからこそ、みんな好き勝手に生きる事ができる。


「お前なんかに私(俺)の辛さの何が分かるんだ?」と言われたら返す言葉が無いんだが、人間はみんな無価値だと知る事は大事だと思う。現に街から誰かが1人消えたって誰も気付かないし悲しまない。


 俺の代わりなんか腐るほど居る。


 お父さんが死んだ時は泣いたし、おじいちゃんが死んだ時も少し泣いた。でもずっと悲しんでるわけにはいかねえ。前進あるのみ。


 死者への最大の弔いは、俺が幸せに生きる事だ。夭折した友達は生前俺にTwitterのDMで「Unknownは生きろよ」と言った。


 言われなくても生きてやるよ。地獄の果てまで突っ走るから、ずっと俺について来い。幽霊になって俺に取り憑いてくれ。死んだお前がそばにいるなら俺は頑張れる。


 彼女はジムに通っている。運動しまくっている人と初めて付き合った。俺の近所にも24時間営業のスポーツジムあるし行ってみようかな。彼女に触発されて、俺も最近は運動と筋トレが習慣になっている。わりとガチの運動量だ。早く死にたいと思っていたはずの俺が今では真逆の道を歩んでいる。健康の道を進んでいる。it's healthy。


 プールに行きたい。俺が鋼の肉体を手に入れた暁には、その肉体を大衆に見せびらかしたい。筋肉マウントを取りたい。筋肉がある人はみんな鶏肉(ささみ)とブロッコリーを食ってる。俺も真似してる。


 俺は彼女に「辛くなったらいつでも電話かけて」と伝えている。彼女の人生の前に壁が立ち塞がっているなら、俺も加勢して一緒に壁をぶっ壊す。2人とも半人前なら、2人で合体して一人前になればいい。それだけだ。


 こないだ俺は麻婆豆腐を作って、彼女と一緒に食べた。何回も「美味しい」って言ってくれて超嬉しかった。XO醤とか甜麺醤とか豆板醤とか鶏がらスープとかトーチジャンとか、その他色んな調味料を細かく使って、ガチの麻婆豆腐を作った。彼女が喜んでくれたので俺は調子に乗って笑った。俺はこないだ中華鍋も買ってしまった。中華鍋は持ち手が熱くなるから、薄いタオルは必須だ。


 自分の為に料理を作るよりも、他人の為に料理を作る方が楽しい。よく料理人が「お客さんが美味しいって言ってくれる事が一番の幸せ」って言うけど、その気持ちがよく分かった。俺が作った麻婆豆腐を彼女が美味しいと笑って言ってくれたのが嬉しかった。


 彼女と俺の料理スキルはおそらく大体同じくらいだ。こないだ彼女がオムライス作ってくれて嬉しかった。おいしかった。


 昨日、一緒にキッチンに並んでコロッケを作って食べた。コロッケは2人で作ると楽だ。たまごに浸してパン粉を付けて揚げるという工程は1人だとめんどくさい。調子に乗ってコロッケを大量に作り過ぎてしまった。手作りのコロッケうまい。


 諸行無常。色即是空。この世は常に動きまくっている。今日愛してた人が明日には事故で亡くなっているかもしれない。だから俺は愛せる時に愛しまくる。明日あなたが死んでも後悔しないように。


 永遠に幸せな時間だけが続くなんて、本当にありえない。人生と感情には常に波がある。俺は喪失と出会いを何度も何度も繰り返していく。人生の中でそんなことを悟った。


 失った人を数えてセンチメンタルになる時間がクソもったいない。悲しむより、くだらない事で笑って生きていたい。


 そう書いて俺は自分自身に言い聞かせている。いつも。


 ◆


「16種類のMBTI性格診断」っていうサイトがある。最近流行ってる。


 俺は何度やっても絶対INFP-Tの「仲介者」と診断される。感受性と共感力と想像力が高い性格タイプだそうだ。しかしそれ故に苦しむらしい。ちょっと分かる気がする。


 でも俺は性格診断なんてほとんど真に受けない。人間の性格がたったの16種類に大別できるわけないからだ。


 そういえば何年か前、夜中の3時くらいに急に妹が俺の部屋に来て、大泣きしながら人生相談してきた。普段は明るく快活な性格の妹が滂沱の涙を流していた。そのとき妹が「うちだってメンヘラだよ」と笑って言ったのを覚えている。どんなに明るい人でも泣きまくる事くらいある。


 妹は来月、旦那さんと沖縄旅行に行くらしい。雨が降らなきゃ良いなと思ってる。ちなみに妹の旦那さんはたしか身長が193センチくらいある。身長でかいし顔もかっこいい。


 家族のLINEグループでウェディングフォトを見た時、妹の旦那さんがスタイル良すぎてクソかっこよくて少し笑った。妹も可愛かった。幸せそうに笑っていた。


 将来もし赤ちゃんが産まれたら男でも女でも美形に育つと思うわ。


 現に姉の息子めっちゃかわいい。


 俺も子供の頃は可愛かった。子供の頃はな。


(俺の容姿が良いのではないかと読者に遠回しに思わせる狙いがある。なお、俺の容姿は悪い)


 それはそうと沖縄は良いよな。夕暮れの海がとても綺麗だ。あと飯もうまい。ソーキそばと沖縄そばとゴーヤチャンプルとタコライスとラフテーと、あと何があったっけ。とにかく色々ある。ステーキもうまいし、おみやげだと紅芋タルトやちんすこうが有名。沖縄の酒と言ったらやっぱり泡盛。


 タコライスはメキシコのイメージもあるけど実は沖縄が発祥の料理だ。おばさんが米軍の兵士に振る舞うために生み出されたのがタコライスの始まりらしい。そういえば沖縄には米軍基地がある。車で移動してると、普通に空を米軍の飛行機が飛んでいる。まあ沖縄は歴史的に色々あった場所だからな。


 那覇の国際通りをうろうろしてると楽しい。


 沖縄はレジャーも豊富だ。スキューバダイビングとかサーフィンとか。


 俺は海の浅瀬でピチャピチャやってるだけで楽しい。あんまり深い所に行きすぎると怖い。俺は海洋恐怖症っぽいところがある。海の中の映像を見てると怖くて鳥肌が立つ。魚が泳いでると尚更怖い。


 高所や閉所は全然平気なんだけど、海は広すぎてちょっと怖い。水族館に行くと、ガラスが割れて水が溢れ出すんじゃないかという妄想をしてしまう。


 海無し県に住んでるから、日常的にあまり海を見ないというのも俺の海洋恐怖症に影響してるかもしれない。


 ◆


 料理の面白さに目覚めて、料理動画ばっか見てる。


 七面鳥のターキーを作る動画を見た。うまそー。アメリカではクリスマスに七面鳥を食う。鳥の腹にスタッフィングっていう具を詰めまくるから、冷静に見るとターキーって割と残酷な料理だが、おいしく食ってやることが七面鳥への供養となる。家畜として産まれて殺された動物たちを俺がうまく食ってやる。


 ケンタッキーもそうだが鶏肉ってうまいよな。七面鳥は鶏よりも筋肉質で獣みたいな香りがするらしい。味はカモに似てるんだって。


 猟師の人から貰ったジビエを食ったことあるけど、いのししや鹿は結構独特の味がする。普通にうまいけど、豚や牛や鶏が家畜になる理由もよく分かる。やっぱりうまいから。牛丼屋が近くにあるから、夜中たまに行く。夜中は何食ってもうまい。チーズ牛丼もうまいけどやっぱり普通の牛丼が1番。


 ちなみに猟師の免許は精神病歴がある人は取れない。銃を扱う仕事だからな。


 こないだ北海道の百戦錬磨の伝説の猟師の記事を読んだ。巨大なクマを倒すには弾丸を10発以上当てないといけないらしい。猟師のジジイって死線を乗り越えてきただけあって、風格があってかっこいい。その人は1500メートル離れた場所からクマを撃てるらしい。


 今日はジャージャー麺を手作りして食べた。うまい。麻婆豆腐を作るために色んな調味料を揃えたから、ジャージャー麺も作れるようになった。使う調味料はほぼ同じだ。ジャージャー麺の良いところは、ピリ辛だけど冷たいところ。夏に食いたくなる。


 ジャージャー麺の肉味噌が余ったら、冷凍保存して白米の上にかけて食えばよい。


 俺は辛い食べ物が好き。中華料理も好き。


 個人的に夏は毎日そうめんとか冷やし中華でもいい。


 俺の家のキッチンが狭すぎてちょっと困っている。コンロが一個だけで、まな板を置くスペースも無いから、洗濯機の上で野菜を切ったりしている。


 思えば、俺の主婦力もだいぶ高くなってきた。自分の身の回りの事は全部自分でやりたい。手続きとかも含めて。なんかアパートの更新が近づいている。こないだ不動産屋から封筒が届いていた。


 冬が近づいてきたら色んな鍋料理を作ってみたい。そのうち小さめの土鍋買いたい。鍋は野菜もいっぱい摂れるから良い。


 名古屋のラーメンも個人的に作ってみたい。名古屋に住んでた時に味仙っていう店の台湾ラーメンが辛くて旨かった思い出がある。「台湾ラーメン」って名前だけど名古屋発祥の名古屋メシだ。中華の調味料を使ってるので、作り方は麻婆とかジャージャー麺とあんまり変わらない。


 ちなみに台湾には「名古屋ラーメン」って言う、台湾発祥のラーメンがある。


 ◆


 ネットで1人暮らしの人の部屋を見るのが楽しい。たまに3点ユニットの物件があるけど、便器と風呂と洗面台が同じ空間にあるのは個人的にちょっときつい。


 俺の家は風呂トイレ洗面台が全て別々だ。


 1人暮らしを始める時のワクワク感が好き。今日からここは俺の城なんだって気分になれる。


 1人暮らしを開始してそのうち2年になる。


 実家にいた時よりは穏やかに過ごせてると思う。不定期的に不安定になるけど。病院で処方されてる薬を真面目に飲んでれば波は段々よくなる。


 ◆


 おいしいごはんを食う事は、人間の大きな幸せの一つだと思う。


 俺自身、食べるのが好きだけど、他人の為に作って食べてもらうのも楽しいな。


 鬱がひどい時「何を食っても味がしない」だとか「まるで砂を食ってるような感覚になる」って話をよく聞くけど、まさにその通りだ。高校の時に母が作ってくれた弁当を昼休みに食っても何の味もしない時期が結構あった。


 だから今こうやって食べ物を口にして味を感じられる事に感謝する。料理はいい。


 これを読んでくれてる方の今のメンタルの状況がもし最悪だったとしても、ずっと今の状態が続く事は絶対無い。絶対いつか良くなる。はっきり言って俺に出来ることは何も無いが、俺も長い期間をかけて段階を踏むように良くなってきたし、みんな良くなるんじゃねえかな。(根拠は無い)





 終わり

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